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IH (Michigan Ross)

 ■ 基本情報

【ハンドルネーム】IH

【進学先】Ross(R2)

【他の合格校】Tepper(R2)・McCombs(R2)

【途中辞退】なし

【WL】なし

【不合格校】Stanford・MIT・Haas・Kellogg・UCLA

【年齢・性別】30歳・男性

【職歴】官庁勤務6年

【私費/派遣】派遣

【最終学歴】東京大学大学院数理科学研究科修士

【GPA】3.3(学部)3.7(修士)

【TOEFL】106 (R 29 L 28 S 22 W 27)

【GMAT】720 (V 36 M 50 IR 8 AWA 4.5)

【海外経験】7-10歳アメリカ在住(でも全然話せません。英語は苦手です。)

【コメント】

運良く省内選考を通過したおかげで、受験を思い立ってから一年程度という短期決戦でしたが、何とか合格することができました。官庁出身ということでトラディショナルではないバックグラウンドであり、かつ、周辺に経験者やMBA志望者が多くなかったため孤独な戦いを強いられましたが、本格的に準備を進めるにあたってかなり合格体験談を徹底的に読み漁って戦略を練り上げたおかげで、全体を通して言えばかなり効率的に準備を進められたと思います。私の経験が少しでも参考になれば幸いです。

 

MBA受験を思い立つまで、正直言うと私は留学というものそのものに興味がありませんでした。一方で、将来的に国際的な舞台で活躍したいという希望は持っており、社会人二年目に少し余裕ができたことから一念発起して、帰国子女なのに英語が全然話せないと苦手意識を抱え続けていた英語を克服しようとTOEICを始めました。これに大いにはまってしまい、あくる日もあくる日もTOEICを解き続けた結果、2年半ほどでTOEIC990点を取得できました。今思えば、これが下地になって、TOEFLやGMATを短期間で克服できたのかと思います。余談ですが、TOEICはスピーキングとライティングを鍛えることはできませんが、リスニング、文法、語彙に関しては、TOEFL、GMAT対策の足固めにぴったりだと思います。受験料も安いので、まだ時間がある(3年ぐらいある)方はTOEIC対策から始めて足固めをしてもよいのではないかと個人的には思っています。

 

なお、私は業務外で魅力的な活動を行っておらず、業務上も民間の方に比べて短期間の異動が多かっために魅力的なストーリーが少なく、正直言ってあまり魅力的なアプリカントではなかったと思います。このため、テストのスコアだけはしっかり確保した上で、ネットワーキングとエッセイ作業を行う方針で行きました。

■ なぜ今MBA?

率直な理由を言えばMBAってcoolだなと思ったからです。これだけではあまりに説明にならないので少し補足すると、私の周りの多くの人は、職業柄、留学といえば公共政策を専攻するのが普通です。この点私は、公共政策で学ぶことが実際の政策立案にそれほど役に立つとは思えず、極論すれば公共政策に進学してもただの語学留学と変わらないので面白くないと感じていました。その点、MBAなら世界中から野心的な学生が集まっており、新ビジネスについて熱心に議論したりする中に飛び込むことで、今までの生活では得られなかったような刺激を浴び続けることができます。せっかく留学できるのだから、このチャンスを最大限に活かそう、というのが私がMBAを志した率直な理由です。

 

これだけだとエッセイの参考にならないでしょうから、建前の理由も述べたいと思います。私は科学技術政策に携わっていましたが、我が国の科学技術政策は基礎研究に偏りがちで、大学の研究成果をビジネスにつなげるスキームが十分に確立していないと感じていました。産学連携はさかんに行われているのですが、自分がむしろ問題に感じていたのは、日本の大学における企業環境の脆弱さです。国内の大学では、起業家教育が十分に行われておらず、また起業しようにもサポートする環境・リソースが不足しています。アントレを中心にビジネススキルを全般的に学ぶとともに、米国のビジネススクールが、大学発ベンチャーの促進にどのように貢献しているかを学ぶことで、国内の状況を改善する足掛かりを掴みたい。これが私のMBA志望動機です。

■ スケジュール・費用

・スケジュール

2012年7月 :TOEFL初受験81点。この時点ではMBAは意識しておらず。

2012年11月 :MBAを意識し始めると同時に合格体験談を一気に読み漁る。

2012年12月 :この時点ではまだ派遣候補に内定するかどうか分からなかったが、見切り発車でTOEFLとGMATの公式ガイドを購入しリーディングを解き始めるとともに、独学でどうにもならないスピーキングはE4TGに1月から通うことに決める。

2013年1月 :      ・省内選考に通過し、MBA受験を本格的に開始する。

・E4TGに通い始める。(TOEFL対策クラスが混み合っていたため、最初は発音クラスから)

・TOEFL(2回目)受験するも、まさかのスコアキャンセル(涙)

2013年2月   :     ・E4TGのTOEFLクラスに通う。

・2月3日受験(3回目)⇒90点(R28.L23,S18,W21)。

・Writing対策でJackを始める。

・一段上の対策が必要と韓国で出版されているTOEFL対策本を購入。

・電車の中でもシャドウイングをして怒られる。

2013年3月   :     ・3月2日受験(4回目)⇒97点(R29,L23,S23,W22)

・引き続きE4TG、韓国本、JACK。JACKはいまいちだと思いながら惰性で続ける。

・3月30日受験(5回目)⇒102点(R30,L28,S19,W25)

2013年4月   :   ・3月末のTOEFLの結果が100点越えしてたため、TOEFL対策を続けるが迷うが、Donaldの進んで、一時、GMAT対策のためにTOEFL対策を中断することに。

・E4TGの購入済みの授業に引き続き出席。

・予約済みのTOEFL受験(6回目)するもまさかの92点(R29,L23,S15,W25)

・GMATのQuant、RC、CRの問題を本格的に解き始める。

・SC対策のため、YESに通い始める。

・引き続きJackからAWAの添削を受ける。AWAのテンプレは結構良かった。

・HBSの合格エッセイ集を読むなどして、Why MBA?の構想を練り始める。

2013年5月   :     ・公式ガイド、YESの教材を解く。

・本番一週間前にGMAT PREPを受けてみる。

・密かに一発終了を狙って5月19日初受験⇒690(V32, Q50)。一発終了とはならずも、次回は700点超え確実と勘違い。

2013年6月  :    ・公式ガイド、YESの教材に加え、苦手意識があるCRの参考書を追加購入して解いてみる。

・GMAT PrepやManhattan GMATを解く。

2013年7月  :
(GMAT)

・7月7日GMAT受験(2回目)も一回目と変化なしでショック⇒680(V32, Q50)

・まだまだSC対策が不十分であること、CRが苦手なこと、読解スピードが遅いこと(RC)に気づき、この夏はGMATに捧げることを決める。

・オフィシャルガイド、GMAT PREPだけでは演習量が不足していると気づき、Veritas prepやらKaplanのGMAT800などを追加購入。

(TOEFL)

・次のGMAT受験日を2か月先に設定したことにより、時間が出来たため、TOEFL再開を決意。105点超えを目指す。

・課題のWritingについて、テンプレートよりも内容と考えを改め、テンプレートにこだわらないスタイルを模索。

・新アプローチが奏功し、7月20日、106点取得(R29,L28,S22,W27)。⇒TOEFL終了。

(アプリ関係)

・AGOSのMBA夏祭りやら各校の説明会に参加を始める。

・おおよそ受験校を固める。

・有名カウンセラー(Adam Markus)にコンタクトを取るが、既に多数のクライアントを抱えており断られた。彼に紹介されたカウンセラーJessica Kingと契約を結ぶ。

・Jessicaは9月にならないと来日しないということで、当面GMAT、学校研究、英会話(レアジョブ)に専念することに。

2013年8月  :      ・各校の説明会に参加しつつ、引き続きYESに通い、ひたすらGMATの問題集を解く。本当に良く勉強したと思う。

2014年9月   :     ・9月5日受験(3回目)⇒720(V36, Q50)もうちょっと取れる気がしたが、さすがにエッセイを始めないとまずいのでGMAT終了。

・GMAT終了したので、エッセイ作成開始。ただし、カウンセラーの来日スケジュールの関係で、初セッションが9月21日になってしまい、思うようにスタートダッシュ出来ず。

・かつての上司に推薦状を依頼。

2014年10月 :  ・Resumeに2週間、Career goals, Why MBA?エッセイに1か月半ほど要する。

2014年11月 :  ・Kelloggへの出願を1か月後に控え、ようやく推薦状に着手。個人的にはエッセイより推薦状の方が大変で、出願直前まで悩まされることに。

・Kelloggのエッセイを一つずつ完成させるも、Video Essayの存在に気づき驚愕する。結局、まともな対策をとらないまま適当に終わらせ、何とかKellogg出願パッケージを揃える。

・知人を通じて各校の在校生と連絡を取り、Skypeでいろいろ教えてもらう。

2014 年12月 :    ・12月3日、Kellogg出願(2R)

・怒濤のエッセイ作成作業に突入する。当初計9校出願予定だったが、Dukeへの出願を諦める。

・ネットワークが弱いと感じていた出願校の卒業生や在校生を知人を通じて紹介してもらう。エッセイと仕事で謀殺される中でも年末年始で5人と話をした。もっと早い段階でやるべきだったと後悔。

・年末年始は風邪を引いて体調不良の中、血を吐きそうな勢いでスターバックスにこもって作業を続ける。カウンセラーには年末年始だけで5回も会った。。。

2014年1月  :・1月2日Ross, Tepper出願。

・1月7日MIT、UCLA出願

・1月8日Stanford、Haas出願。体力の限界。。。

・既に7校出願し、モチベーションが低下していたが、何とかMcCombsへの出願準備を進める。

・同時に1月下旬のキャンパスビジットに向けて調整開始。

・1月11日TepperよりInvitation

・1月18日RossよりInvitation

・1月21日McCombs出願。

・McCombs出願後、インタビュートレーニング開始。といいつつ、キャンパスビジットの準備で忙しかったため、結局ビジット中に想定問答を仕上げるはめに。

・1月26~2月1日キャンパスビジット(MIT, Kellogg, Ross, Stanfordを実質4日で弾丸ツアー)

2014年2月  :    ・自宅でinterviewの練習をしながら随時想定問答をブラッシュアップ

・2月5日KelloggよりInvitation(Kelloggは全員インタビュー受ける。)

・2月7日McCombsよりInvitation。ここまで順調に来ているので歓喜。

・Jessicaの紹介を受け、Steven Greenのインタビュートレーニング受ける(2回)。Stevenは一見高いように見えるが、内容が濃いので超お勧め。

・さらにMatthewというカウンセラーを見つけてインタビュートレーニング受ける(2回)

・2月16日Ross Interview。日本人卒業生と。2時間以上もの長丁場で疲れ果てたがそれなりに手応えあり。

・その後、Kellogg(日本人卒業生とオフキャンパス),Tepper(アドミッションとスカイプ), McCombs(日本人卒業生とオフキャンパス)とinterviewをこなす。Tepperのインタビューではレジュメの職歴に不備があることを指摘され超あせる。

・順調にinterviewをこなす一方で、Stanford, MIT, Haas, UCLAから一切連絡がなく、嫌な予感がし始める。

2014年3月  :    ・3月1日MITより不合格通知。Interviewにも呼ばれず凹む。

・3月4日職場でお昼休みに入った頃にKelloggから突然携帯宛に電話が来る。Resumeの不備があった部分について質問されるほか、convincingでない点についていくつか質問された。突然の電話に慌てふためき、しどろもどろな回答で終わりさらに凹む。

・3月5日Stanfordより不合格通知。またもやInterviewにも呼ばれず激しく凹む。

・HaasやUCLAからは何の連絡もなく、悶々とした思いを続けながら、3rdの準備を始めるも業務が爆発しはじめ精神的にしんどい日々を過ごす。。。

・3月13日Rossより合格通知(メール)!ようやく胃痛から解放される。

・3月19日McCombsより合格通知(メール)。出願校で唯一、全くネットワークしていないところだが、それでも受かるもんだなと思った。

・3月20日思いがけずUCLAよりInvitation。発表日まで2週間を切り、既に諦めていたので非常に驚いた。ほぼRossに進学を決めかけていたが、一応受けることに。

・3月25日Tepperより合格通知(メール)。合格者には早めに連絡が来ると思っていたら、発表日当日まで来なかったのでおかしいなと思ったけどちゃんと受かってた。

・3月26日Kellloggより不合格通知。上旬の電話でしどろもどろになったのが原因。

・3月27日UCLA Interview(Admission)。和やかな感じで進んだが結局不合格。

2014年4月  :    ・Rossに進学決定。

 

・費用

合計略190万円

 

■ TOEFL

<総論>

リーディングは初受験時点で26でしたので問題ありませんでしたし、リスニングもTOEICより遅いので、集中力だけの問題でした。最大の問題はスピーキングで、初受験時14点。特にTask1&2では全く話せずに終わり、最後まで苦手意識が抜けませんでした。そういうわけで、私のTOEFL対策は如何にスピーキングで安定して20点以上を取れるようにするかということに尽きるものだったと思います。なお、TOEFLの問題集は絶対に韓国のものを購入した方が良いです。国内で流通しているものはいずれも本番とほど遠いクオリティな上に、量が少ないので、十分な演習が出来ません。購入方法は次のブログを参考にしてください。http://andymina.blog136.fc2.com/

 

<リーディング>

・公式ガイド:基本です。

・GMATの公式ガイド:所詮読解なので、TOEFLの問題形式にこだわる必要はありません。

・TOEFL MAP Reading Advanced (Darakwon):韓国のTOEFL本。圧倒的な問題量。分野別になっているので、苦手分野を集中的に克服可能。韓国本だが全て英語で書いてあるので、ハングルが読めないという心配はありません。

・スマホの暗記カードアプリ:単語帳はいろいろ試しましたが、結論として、自分は単語帳は合わないので、自分で単語を登録できるアプリを利用して毎日復習してました。最終的に3800単語を登録し、毎日300単語ほど復習することを日課としていました。

 

<リスニング>

・TOEFL MAP Listening Advanced (Darakwon):韓国本です。本番に極めて忠実であり、かつ、圧倒的な問題量で、これさえあれば他に手を出す必要がないと断言できます。

・TOEFL必須英単語5000:語彙力強化を兼ねて

 

<スピーキング>

・E4TG:本気で100点超えを目指す人には絶対お勧めです。Task1&2で回答のネタが思いつかない悩みから抜け出せます。

・TOEFL FINAL TEST SPEAKING(USHER):韓国本です。Task1,2の過去問リスト部分が使えます。E4TGのテクニックをアウトプットするのに最適です。

 

<ライティング>

・最初はJACKを使っていましたが、最終的にはテンプレにこだわらず、中身を充実させるようにしたら自然に点数が伸びました。結局のところ、どのような構成にするにしてもbodyにexampleを豊富に織り交ぜることが高得点への近道だと思います。

・TOEFL FINAL TEST WRITING(USHER):韓国本です。ヒントを得るために回答例をいくつか参照してみた程度です。極めてシンプルなテンプレのみを使用しており、この本のおかげでテンプレは関係ないと気づくことができました。

■ GMAT

<総論>

・TOEICで文法力は鍛えていましたし、リーディングは得意だったので最初から結構自信がありました。ただ、Vは絶対的に時間が足りない試験なので、RCもCRも点数が伸び悩みがち、最終的にはRC,CR,SCいずれも7割台の正答率を出せるように伸ばすような感じでした。

・Q, IRは慣れればすぐに満点近く取れるし、AWAは4.5取れれば十分なので、Verval対策に全力を投入すべきです。

・Vervalの点数を伸ばすには、結局の所、地力(語彙力、速読力)の底上げが必要です。

・SCは正しいアプローチをマスターしないで闇雲に問題を解いても点数は伸びません。いきなり公式ガイドから解き始めるのはやめましょう。とにかくタイムマネジメントが極めて重要です。GMAT PREPやManhattan GMATのオンライン模試で練習してください。私はGMAT PREPやManhattan GMATの結果と自分が間違った箇所を分析して、どのような解き方が一番自分にとって点数が出やすいかを徹底的に分析しました。結果、自分の場合は、最初の33問程度をじっくり解き、34~38問目ぐらいをランダムクリックして、残りの3問程度をまたじっくり解くというスタイルに落ち着きました。ランダムクリックしてもV36は確実に狙えます。

・なお、理系でもQで満点を狙うのはかなり難しい(運)ので、50点取れれば十分と割り切った方がよいと思います。

 

<RC>

・公式ガイド

・GMAT PREP

・Manhattan GMAT:オンライン模試のみ使用。

・Veritas Prep:日本人で他に使っている人を見かけませんが、RCは演習不足になりがちなので、演習不足を補うために購入しました。CRも有益ですが、SCは本番と全く傾向が違うので手を出さないで下さい。

・KAPLAN GMAT 800:難問を解くために使用。

・スマホの暗記カードアプリ:単語力強化。

 

<CR>

・公式ガイド

・GMAT PREP

・Manhattan GMAT:オンライン模試のみ使用。

・Veritas Prep:演習不足を補うために使用。

・KAPLAN GMAT 800:難問を解くために使用。

 

<SC>

・YES:闇雲に公式ガイドを解き始める前にYESに通って正しいアプローチをマスターするべき。私は基本的に独学派ですが、吉井先生の授業は通ってよかったと心から思います。ちなみに、私はYESの問題を復習するだけで精一杯だったので、公式ガイドのSCはほとんど手を出さずに終わりました。

・GMAT PREP

 

<Quant>

・公式ガイド、GMAT PREPだけやれば十分。

 

<AWA>

・JACKのテンプレが有効。頭を使わずに4.5取れる。ただし、どうしても5.0以上取りたい場合は中身が重要なので、JACKのテンプレでは難しいと思う。

 

<IR>

・GMAT PREPだけやれば十分。

■ エッセイ

Jessica Kingにお願いしました。彼女はinterview trainerとしての評価の方が高く、エッセイカウンセリングの実績はあまり高くない模様ですが、彼女のエッセイカウンセリングはとても真摯で的確だったので、私は非常に満足しています。特に、彼女は決してゴーストライトをしないので、全て本当の意味で自力で書き上げることになり、完成して実際に出願したエッセイには強い思い入れを持つことができたのが良かったと思います。仕事をしながら8校分のエッセイ自力で書き上げるのは本当につらかったですが、英語で自分を書き表す非常に良いトレーニングになったとも思います。

なお、最初から日本人のカウンセラーを使うことは考えていませんでした。その理由は、スピーキング力が最大の課題だったため、少しでも英語を話す機会を増やそうと考えたからです。この選択は間違いではなかったとインタビュー対策の時に強く感じました。

■ 推薦状

過去の上司二人に頼んだのですが、職業柄、異動の回数が多く、付き合った年月が短かったため、推薦状のネタ出しにはエッセイ以上に苦しめられました。。。推薦状で課される質問リストも早い段階で作成しておいて、ネタ出しをしておいた方がよいと思います。その代わり、早い段階で一校分作ってしまえば、エッセイ以上に使い回しが聞くので、後の作業が格段と楽になります。

 

■ 志望校選定

自分の志望校選定基準は以下の通りです。この結果、東西南北、幅広く受けることになりました。

・アントレに強い

・technology commercializationのプロジェクトがある。

 

最後にRoss進学を決めた理由は、ランキングが一番高かったのと、キャンパスビジットしたときに感じた雰囲気がとても良かったからです。RossはEntrepreneurship教育の評価が高く(プリンストンレビュー誌で1位)、また学生が運営するinvestment fundを初めて導入したビジネススクールであり、このfundの規模は他に例を見ません。アントレというとボストンや西海岸を思い浮かべがちですが、アントレ志望の方は是非Rossも選択肢の一つにしてみてください。

■ インタビュー

これが最大の難関でした。何せ本当に英語が話せませんでしたから。。。それでもカウンセラーとのディスカッションを通じてかなり会話力が向上していたので、想定問答をしっかり作って、モックインタビューを繰り返すことで何とか乗り切れた感じです。どんな変化球が来ても対応できるよう、40問ほどの想定問答を作って、全ての回答を1分以内で答えられるように何度も何度も練習しました。この際、重要なのは、実際に口に出してみることで、違和感があったり、言いづらいなと思う表現を何度も何度も修正していくことです。練習と修正を繰り返すことでどんどん回答が洗練されたものになっていきます。

■ その他提出書類

大学の成績証明書

■ アプリ提出後

上述の面接対策とキャンパスビジット

■ その他役立つ情報

・出願するタイミングについて

私の場合、9月までGMATに専念していたのでR2で8校も出願するという羽目になりましたが、精神衛生上良くないのと、負担を分散するという観点からR1から出願することを強くお勧めします。今思えば5月時点でGMAT690点あったので、何でそうしなかったんだろうかと少しばかり後悔しています。出願すればするほどエッセイのクオリティは高くなりますし、R1のうちに合格校を確保しておけば精神的に有利に事を運べますので、多少スコアが足りてなくても、出来る限りR1から出願されると良いと思います。

 

・ネットワーキング

私にとってネットワーキングはまさに出会いの場でした。職業柄、MBAホルダーと出会う機会がなかったので、様々な業界から集まり、様々な業界で活躍するMBAホルダー達との会話はいつも刺激的で非常に楽しいものでした。中には私のキャリアゴールについて真剣にディスカッションしていただき、有益な示唆を与えてくれた方もいたぐらいです。もちろんMBA受験に必要なtipsを得るという目的もあるのですが、それ以上のbenefitsがあると思うので、時間の許す限りネットワーキングをされると良いと思います。なお、ネットワーキングが合否に直結するかというと、必ずしも合否に関わるものではないのではないかと思います。一部の学校はネットワーキングを重視することで知られていますが、多くの学校はそれほど重視していないのではないかというのが自分の実感です。私の場合は一つの学校で多くても4人程度からしか話を聞いていませんし、合格した学校の中には全く話を聞いていないところもあります。受験対策上という意味では、テストやエッセイ以上にプライオリティが置かれるべきものではないと思います。

 

・キャンパスビジット

キャンパスビジットは私は業務の都合上、アプリ提出後、インタビュー前の隙間を狙っていくしかありませんでした。タイミングとしてはとてもベストとは言えませんが、それでも行ってよかったと思います。特にRossについてはビジットした際の雰囲気がとても良く、ビジット後に一気に志望度が上がりました。ビジットで好感が持てたところに進学することができたのは本当に良かったと思います。Practicalな意味でも、ビジットしたことでインタビューで話せるネタができたのは良かったと思います。スピーキング力に不安があったので、他人と差別化できるネタが一つ多いだけでも安心してインタビューに臨めるという意味で、精神衛生上も行ってよかったと思います。

ビジットの際に注意すべきは、実際に授業をやっているかどうかです。意外に1月下旬は多くの学校が授業を行っていなかったので、ビジットをする時期は慎重に検討するとよいと思います。

 

・エッセイとスコアの重要性について

よくエッセイが最重要で、あたかもスコアが重要でないような体験談を目にしますが、受験を終えてみて、自分が思う以上にビジネススクールはscore consciousだなと感じました。最初に断っておきますが、これは学校によってスコアとエッセイの取り扱い方に大きな違いがあるので、一概には言えません。ですが、私が受験した学校の中にはアプリ提出後、10日足らずでinvitationを送ってくるところもありました。この時点でエッセイを読んでいないのは明らかで、resumeとスコアだけでinvitationを送るかどうかの判断をしていたということだと思います。また、自分のエッセイのクオリティの高さと合否も正直言ってあまり相関関係がなかったなぁと感じています。どうしてこの程度のクオリティのエッセイでA校は受かったのに、よりクオリティの高いエッセイを出したB校は落ちたんだろうかと感じることがままありました。一部の大逆転体験談を鵜呑みにして、スコアを軽視しないようにくれぐれも気を付けていただければと思います。(大逆転する方には逆転するだけの何かがあるのです。)

■ 受験を振り返って

MBA受験はしんどいプロセスでしたが、このプロセスそのものが人間として大きな成長をもたらすものだったと感じています。多くの出会いを通じて今まで見たこともない世界に足を踏み入れ、エッセイを通じて自分のこれまでの人生を振り返り、将来のキャリアゴールを見つめなおす。これら全てがMBA受験を通じてしか得ることが出来ない経験であり、これだけでも価値があったと自信を持って言えます。これを読んでいる皆様も、是非MBA受験を単なる受験に終わらせず、受験を通じて様々な学びを得られる機会にしていただければ幸いです。受験が終わった暁には、美味しいお酒と最高に刺激的な出会いの場が待ってますよ。

 

最後に、もし何か疑問点、お役に立てることがございましたら、お問い合わせ経由でお気軽にご連絡いただければ幸いです。皆様の成功を心よりお祈りしております。

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PAOGL (Cambridge)

■ 基本情報
 
 【ハンドルネーム】 PAOGL
 【進学先】 Cambridge
 【WL】 Yale, Cornell
 【不合格校】 Dartmouth, UCB, MIT
 【年齢・性別】 30・M
 【職歴】 HR Consulting > Strategy Consulting > Renewable Energy SME
 【私費/派遣】 Private-sponsoring
 【GPA】 3.5
 【IELTS】 7.5 (L: 7.0, R: 8.5, W: 6.0, S: 8.0)
 【GMAT】 680 (V: 31, Q: 50, AWA: 5.0, IR: 6)
 【海外経験】Sweden and Kenya (Project-based Expatriate)
 【コメント】 Your future is whatever you make it, so make it a good one.
 
 
■ なぜ今MBA?
 
- 多国籍チームにおけるプロジェクトマネジメント能力を高めるため
 
- 事業の社会的意義と収益性を両立するための方法論を学ぶため
 
- 卒業後の人生・キャリアにおける貴重な人的ネットワークを得るため
 
 
■ スケジュール・費用
 
<スケジュール>
 
- 2012年11月: 受験勉強開始
 
- 2013年3~4月: Affiance通学
 
- 2013年5~6月: Y.E.S.通学
 
- 2013年8~9月: GMAT 680 (1回目)、IELTS 7.5 (6回目)
 
- 2013年10~11月: Dartmouth, UCB, Cornell出願
 
- 2013年12~2014年1月: Yale, MIT出願、Dartmouth, UCB不合格
 
- 2014年2月: Cornellインタビュー・WL入り、Yaleインタビュー
 
- 2014年3~4月: Yale WL入り、MIT不合格
 
- 2014年5~6月:         Cambridge出願、WL2校へアップデート
 
- 2014年7月: Cambridgeインタビュー・合格
 
<費用>
 
約190万円
 
- 書籍: 約5万円
 
- 学校・通信教育: 約100万円
 
- テスト: 約30万円
 
- ビジット・インタビュー: 約40万円
 
- アプリケーション: 約15万円
 
 
 
■ 予備校選び
 
- 各校の卒業生の評判と当事者との面談を通じ、Affiance (V+Q), Y.E.S.(SC: 8単位)を選択
 
- 基礎力養成期には、通信教育: USA Club, John TOEFL Writing, マスアカデミーを併用
 
 
■ レジュメ
 
- 和文・英文ともに半年毎にアップデートを行っており、今回の受験で新たに作る必要はなかった
 
- Fulbright奨学金に応募する過程で、効果的な表現方法については江戸義塾にレビューを依頼
 
 
■ IELTS
 
Affiance土佐氏の助言とTOEFL (iBT) 向きではない*という自己認識から、IELTSでの受験を選択
 
結果的に1s Round前にOverall 7.5を確保できたので、この選択は間違っていなかったと認識
 
*TOEFL (iBT) は“Writing”, “Speaking”といいつつ、Listeningの出来/不出来でスコアが左右される
 
- Listening: 「Z会テーマ別英単語Academic」のCDをiPodに取り込み、通勤時間で聞き取り
 
- Reading: 「茅ケ崎方式月刊英語教本」、「Penguin Readers (Lv.4)」を毎日読み、速読力を研磨
 
- Writing: 「Collins Writiing for IELTS」でTask1の頻出表現、Task2で必要な論理展開を習得
 
- Speaking: 「Collins Speaking for IELTS」でテーマ別の会話内容を反復練習
 
- Vocabulary: 「TOEFLテスト英単語3800」、「Z会テーマ別英単語Academic」x 5冊、「カガク英語ドリル」
 
- Structure: 「English EX-Grammar & Usage」、「ネイティブスピーカーの英文法」、「同 前置詞」
 
 
■ GMAT
 
基礎力: 単語力、文法力、速読力を充実させることに傾注し、OGはむやみやたらに解かなかった
 
Verbalが物足りなかったが1st Round前に680を確保できたので、アプローチは適当だったと思う
 
- Overall: 「The Official Guide for GMAT Review 13th Edition」、「GMAT PREP」を一回り確認
 
- Verbal: 「The Official Guide for GMAT Verbal Review」を用い、Affiance授業後学習で正誤確認
 
- Quantitative:「Affianceテキスト」、「マスアカデミー教本」を用い、時間を意識した反復練習を実施
 
- AWA: 「Affianceテキスト」のテンプレートを加工した上で、70~80%は”即打ち”できるように暗記
 
 
■ エッセイ
 
- 「出願者の個性や志望動機を尊重する」との感触から、江戸義塾 (Standard Package: 10h) を利用
 
- As-Is & To-Be、他Applicantにはない強み・貢献ポイント、“自分がXX大学院に適する理由”を強調
 
- 奨学金 (Fulbright, 伊藤国際etc.) に順次応募していため、Application作成時には骨子はできていた
 
 
■ 推薦状
 
- “Private-sponsoring”, “100% Secret”での出願だったため、前職、前々職の先輩、担当教授に依頼
 
- 客観性を担保するため、まず推薦者に原稿を作成して頂き、加筆・修正をお願いするという手順を採用
 
 
■ 志望校選定
 
- General management, Social business, Small class, Intimate atmosphere, Diversityを重視
 
- 当初は米国の2年制プログラムに優先出願したものの、途中から欧州の1年制プログラムにも応募
 
- IELTSでの出願だったため、Wharton, Kellogg, Columbia, NYUの4校は除いてPortfolioを組成
 
 
■ インタビュー
 
- Dartmouth: @Tokyo w/ Admissions 学校との繋がりを意識した質問が多く、フィット感重視な印象
 
- Cornell: @Ithaca w/ Student “Walk through Resume”, “Why MBA”, “Why Cornell”を重点的に確認
 
- Yale: @Beijing w/ Admissions これまでのキャリア選択や卒業後のキャリアゴールに長い時間を配分
 
- Cambridge: @Cambridge w/ Admissions “Multi-national Team Management”について特に深堀り
 
 
■ アプリ提出後
 
- WL入りした2校には、追加推薦状(直属の上司)、追加エッセー、新規受注プロジェクトなどをアップデート
 
- GMATの再受験はしなかったものの、IELTSは継続的に受験 (英語力を上げ、全領域で7.0を超えるべく)
 
 
■ その他役立つ情報
 
<US Schools Applicant のみなさまへ>
 
特にTop 20を目指す方は、ぜひTOEFL一辺倒ではなく、IELTSを受験することをお勧めします。確かにWharton, Kellogg, Columbia, NYUの4校には応募できません。しかし、足切り点 (多くの学校ではTOEFL: 100, IELTS: 7.0) を超え、さらに他のAsian Applicantsと差別化する水準 (TOEFL: 110, IELTS: 7.5) を超えるには、IELTSの方が容易だと感じる方が必ずいると思います。特に日々の仕事でListening, Speakingの機会がない方は、TOEFLよりもIELTSの方が高スコアを得られる可能性があります(理由: IELTSは対人式なので“Excuse me?”と聞き直せばいい)。“あぁ、104だ。あと1高ければ…”というような細かな刻みで気を揉む必要がないことも付記させていただきます。
 
 
<Corporate-sponsoring のみなさまへ>
 
特にUS Schoolsでは、Class of 2016は、過去最も厳しいと言われたClass of 2015以上に厳しい結果だったと言われています。Class of 2010 (?) 頃までは決して問題なかった点数 (GMAT >700, TOEFL >105) であっても、インタビューすら呼ばれることなく、不合格通知を受け取る仲間が何人もいました (注: これは1st Round Applicantsでも同様です)。Corporate-sponsoringで特に対象が上位校に限られているような方は、WL入りを含めて失敗が許されないと思います。ぜひ十分過ぎるくらいの”助走期間”を取って勉強を始め、Applyされることをお勧めします。
 
 
■ 受験を振り返って
 
受験勉強開始時にWBS (Work Breakdown Structure) を作成し、計画的に奨学金や1st RoundからApplyしていった割には合格までに長い期間を要しました。しかし、こつこつと積み上げた英語力やエッセー力、インタビュー力は日々の仕事の中でも大いに役立ちましたし、留学後に確実に効いてくるのではないか、と思います。Affianceの土佐氏を初め、何百人の合格者を輩出してきた主要な学校の先生やカウンセラー、そして卒業生のみなさんは、口を揃えて「入学後の方が絶対に大変だから!!」とおっしゃいます。合格を第一目標としながらも、ぜひその先のご自身のゴールを見据えて走ってください。

SSS (NYU Stern)

■ 基本情報
 
【ハンドルネーム】 SSS
 
【進学先】NYU Stern
 
【年齢・性別】28・男 
 
【職歴】証券
 
【私費/派遣】派遣
 
【最終学歴】東京大学経済学研究科
 
【GPA】3.2
 
【TOEFL】103 
 
【GMAT】720
 
【海外経験】無 
 
 
■ なぜ今MBA?
 
 業界、自分の専門分野、会社の組織構造に関して実務的な理解が持てたため、次は学術的な知見から業界、専門分野、組織に新たな可能性を見いだしてみたいと考えたから。
 
 
■ スケジュール・費用
 
 
 2013年11月 TOEFLスタート
 
 2014年4月 AGOS 105点突破ゼミ、GMAT Verbal講座受講
 
 2014年5月 E4TG受講
 
 2014年7月 GMATスタート、フルブライト出願
 
 2014年9月 TOEFL100突破
 
 2014年10月 ビジット(Wharton, Columbia, NYU, Emory)
 
 2014年11月 フルブライト面接、GMAT700突破
 
 2014年12月 エッセイ作成、フルブライト補欠合格
 
 2014年1月 出願、面接練習スタート
 
 2014年2月 面接1校
 
 2014年3月 NYU面接⇒合格
 
 2014年5月 フルブライト繰上合格
 
 
■ 予備校選び
 
 AGOS「105点突破ゼミ」、AGOS「GMAT Verbal」、AGOS「出願パッケージ」、E4TGに通いました。
 
 
■ レジュメ
 
 AGOS出願パッケージ2回分で綺麗に仕上げて頂きました。
 
 
■ TOEFL
 
 ライティング、スピーキングは極力たくさん書く、話すことを意識することで点数が安定しました。スピーキングはE4TGで問題になれることによって、点数が改善しました。
 
 リスニングは最後まで苦労したため、なかなか点数が伸びませんでした。
 
 
■ GMAT
 
 試験前の二週間GMATの勉強だけに集中したことが功を奏しました。3回受験しましたが、始めの二回はあまり集中して勉強しなかったため点数が伸びませんでした。3回目は試験時間内に全ての問題を解き終わり、良い感触がありました。
 
 
■ エッセイ
 
 AGOSでブレインストーミングを行い、Essay Edgeというweb上の添削サービスも使いました。後のエッセイほど仕上がりが良くなって行くことが印象的でした。分かりやすく、印象的に書くことが大切だと思います。
 
 
■ 推薦状
 
 上司にお願いしました。推薦状の内容についてミーティングを行うことは悪いことではないとのアドバイスを頂き、しっかりと内容をコントロールしました。上司との面談は気づきも多く大変勉強になります。「なぜ、この仕事を任せてくれたのですか?」「期待以上の成果は出せましたか?」等。
 
 
■ 志望校選定
 
 当初は「ファイナンスが強い、ランキングが高い」程度で志望校を選出し、ビジット後は「街の雰囲気、在校生の雰囲気、授業の内容」が最終的な決め手になったと思います。NYUはビジット時の印象が最も良く、ファイナンス系の授業の質・量ともに充実している印象を受けました。
 
 
■ インタビュー
 
 Clear Admitなどのホームページに過去の質問がありますので、必ず過去の質問はチェックしましょう。典型的な質問+過去の質問に完璧に答えられれば十分です。エッセイを書いたにも関わらず、話してみると自分の論理が脆弱であることに気付きます。余裕を持って対策を。発音等について自信の無い人は秋頃から対策が必要だと思います。
 
 
 
 
■ その他提出書類
 
 エッセイ、推薦状以外にも書くことは多くあります。カウンセラーと密に連携を取り、余裕のある行動を。
 
 
■ アプリ提出後
 
 ビジットをしていない人はビジットへ。大学へのコミットを見せることは多くの大学で重要視されています。入りたい気持ちをアドミッションにぶつけましょう。
 
 
■ その他役立つ情報
 
 MBA受験仲間を作り、いろいろと情報交換をすることをお勧めします。もうMBAのネットワーキングは始まっているのです!
 
 
■ 受験を振り返って
 
 受験自体も大変良い経験なので、力を抜かずに良かったなと考えています。

KZIO (IESE)

【ハンドルネーム】KZIO
【進学先】IESE(1R)
【他の合格校】なし
【途中辞退】なし
【WL】なし
【不合格校】なし
【年齢・性別】27歳(受験時)•男
【職歴】海運5年
【私費/派遣】私費
【最終学歴】一橋大学経済学部
【GPA】2.9
【IELTS】7.0(L8.0, R7.5, W5.5, S6.0)
【GMAT】650 (50/28)
【海外経験】小学校2〜5年、イタリア
【コメント】

受験戦略のキーワードは、

先手必勝、一校集中

受験プロセスは十人十色だと思うので、みなさまもご自分らしい受験ライフを楽しんでください!少しでも参考になるところがあれば幸いです。


■ なぜ今MBA?

キャリアチェンジ


■ スケジュール・費用

2012/12 キャリアチェンジの手段としてのMBAを初めて意識

単語暗記とリスニングトレーニング開始

2013/05 江戸義塾塾長、Edとメールで初コンタクト

2013/06 帰国、勉強開始

  TOEIC一回目 960

2013/07 TOEFL一回目 92(27/25/18/22) 

  Y.E.S. SC講座スタート(20回分)

マスアカスタート

推薦状依頼(大学指導教官)

各校イベントに参加し、IESEに照準を絞る。

2013/07/31 退社

2013/08/03 AFFINITY RC/CR講座(一ヶ月)

推薦状以来、元上司

2013/08/23 GMAT一回目 620 (50/23) AWA5.0 IR3

ESSAY骨子完成

2013/08/31 E4TGスタート(一ヶ月)

2013/09/14 推薦状完成

2013/09/21 IELTS一回目 7.0 (8.0/7.5/5.5/6.0)

2013/09/30 ESSAY完成

2013/10/06 IESE visit→1R出願

2013/10/30 IESE interview (on-line)

2013/11/02 TOEFL四回目 102(28/27/22/25)

2013/11/13 GMAT二回目 650 (50/29) AWA5.0 IR8

2013/11/15 IESE Assessment day

201311/23 IESE Invitation2Rに向けての準備をやめて受験終了

費用は、

TOEFL/GMAT/IELTS 試験 20万円

エッセイ、インタビュー 20万円 (江戸義塾、Proof Reading)

予備校 35万円 (YES, Affinity)

Campus Visit 30万円

受験料 2万円

教材、参考書 10万円

TOTAL 120万円ほど


■ 予備校選び

○E4TG(TOEFL)

興味がある方はできるだけ早くコンタクトしてください。
僕は初動が遅れて(7月中旬に申し込み)WLに。9月にやっと受けられました。Speakingのセッションの方式と、指導はもちろん、Shadowingや発音練習方法など、英語の勉強法全般を教えてくれました。コスパが最高。間違いなくお勧めできる塾。

○Y.E.S(GMAT SC)

過去の評判と、家から自転車で行ける距離感で選びました。大学受験で文法を理詰めで暗記してきたので、文法重視の吉井メソッドははまりました。

ただ、ゼロベースで通い始めてしまったのがミスで、Manhattan GMATやAffinityの戦略クラスで解法や問題分類などの基礎を知ってから受けていればもっと高い効果が期待できたと思います。

○Affinity (GMAT RC,CR) 

一ヶ月から受けられるので、伸び悩んでいる時に「戦略クラス」を一ヶ月だけ受けて学習方法を学びました。受講後からOGの演習に入っていれば、もっと良い効果が得られたのではないかと思います

○江戸義塾(カウンセリング)

Edの人柄、どんなクライアントも必ず持つ「ユニークさ」を最大限活かす協力をしてくれる姿勢、フレキシブルな価格/時間設定が決め手。

日本帰国が近づいた5月頃、有名どころのカウンセラーに片っ端からコンタクトしたのですが、当時、メールとちょっとしたWebサイト閲覧くらいしかできない脆弱なネット環境下にいたため、数多のカウンセラーに「Skypeがないと無理」「そのバックグラウンドじゃ無理」「とりあえず帰国してから会いに来い」と断られる中、Edは快くワークシートを送付し、「帰国まではまずこれをメールベースで確立して、帰国後会って話そう」と言ってくれました。そんなオープンマインドの持ち主です。

○勉強カフェ(自習室、http://benkyo-cafe.net/)

どんな参考書や予備校よりも、集中して取り組める環境が最も大切だと思います。特に私は退職していたので、昼夜ともに集中して勉強し続けられる空間を探していた。アカデミーヒルズが人気だと思いますが、僕の場合

 家から徒歩で通える

 月10000円以内

 コーヒー等飲み放題

 MBA以外を目指している勉強仲間もできる

ということで勉強カフェを選択しました。


■ レジュメ

インターフェースの「日本人のためのMBAエッセイ、インタビュー対策」を読みながら作成し、Edにチェックしてもらいました。


■ TOEFL

総論: 基本独学。役に立った教材はOGとK/Hメソッド、予備校はE4TG。

試験のコツよりも、勉強の仕方を教えてくれたのが良かったです。
単語: Toefl3800を根性で暗記

R: 多読 (カガクエイゴドリル、アメリカの小学生が学ぶ歴史教科書、アメリカのジュニア科学事典で英語を学ぶ、TIME定期購読)

L: TOEFLやIELTSのOfficial Guideをディクテーション

Podcast”Moment of Science”のShadowing

S: E4TGに1ヶ月行きました

W: Web TOEFLのInDをとりました


■ IELTS

総論: 1R締切前最後に一度だけ受験しました。ベースはTOEFLで鍛えた英語力で、問題形式になれるために過去問トレーニングを集中的にやりました

RLW: 2週間で過去問5年分を2周やりこみました

S: RarejobでIELTS対策をお願いしました


■ GMAT

総論: 大切なのは問題の分類を知り、問題を見た瞬間に解法プロセスが自動的に頭に浮かぶことだと思いました。Vは結局極めていませんので、「次があるならこうする」というのを書いておきます

Q: 経済学部卒で、基礎数学は得意だったので、まず単語を確認、その後マスアカで引っかかりやすい問題の傾向をインプット。これでだいたい本番で出てくる問題を網羅できました

V: 学習の順番を間違えました。まずOGから入って、よくわからなくてManhattan GMATを読んだりAffinityに行ったり。あやふやなまま感覚のみで演習したのは、時間の浪費と初見の問題が減ったという二つの意味で無駄でした

もう一度やるとしたら

Manhattan GMATで問題の分類やそれに対する思考プロセスを網羅的に身につける

YES、OG、中国サイトなどでの問題演習を繰り返す、と思います。

CR: Manhattan GMATまたはAffinityの戦略クラスを受講してパターンを認識し、苦手パターンを中心に問題演習をすれば、思考回路が開発されると思います

RC: 単語は若干むずかしくても、因果/対立意見/factとopinion、等の二項対立を認識できれば、内容を理解しきれなくても解けるらしいですが、最後まで苦手でした

SC: RC同様、Manhattan GMATまたはAffinityの戦略クラスを受講してパターンを認識し、苦手パターンを中心に問題演習を繰り返せば、思考回路が開発されてきます。大学受験でみっちり英語を勉強してきたなどで文法が得意な方は、YESの理詰め文法をマスターすれば、さらにカバー率が向上すると思います
IR: 一回目は時間がなく無勉強。二回目はManhattan GMATとGMAT PREPを2週間ほど解き込んで受けました。問題自体は簡単かつ形式は決まっているので、形式への慣れと、苦手な形式を捨てること、ができるようになって満点をとれました

AWA: OGの問題を眺めながら、論点を3つ見つける練習をしました。自分なりの型さえ身につければ、どれだけ早く論点を見つけるかによってライティングの質が変わりました


■ エッセイ

5月 ワークシートでバックグラウンドと目標を整理

6月 CV作成のための棚卸し

7月 昨年度のエッセイテーマに合わせて内容をイメージ

IESEホームページで学校のバリューやカルチャーを読込み

8月下旬〜 8月頭のEdとのミーティングで、「昨年GMAT620点での合格者がいるので、620以上だったらエッセイを書き始めよう」と約束し、620だったので8/24からライティングスタート。

一回目ドラフト→二回目文字数気にせず→三回目最終校閲という感じで一週間ごとにその都度Edに見てもらいながら完成させました。

内容は、

Why MBA

Short/Long term Goal

Other

ということで、職務経験と今後のキャリアゴールをシンプルにまとめました。

Otherは、大学/課外活動でのリーダー経験と成果のエッセイにしました。

実際の社名、プロジェクト名等を盛り込み、なるべく具体的なストーリーになるよう心がけました。


■ 推薦状

大学時代の指導教官のイギリス人の先生(英語ネイティブ)に一通、過去一緒に仕事をしたことがある上司(外航船船長、業務で英語使用)に一通お願いしました。依頼は推薦状内容がオープンになる前にし、オープンになってから一ヶ月程度で提出してもらいました。

さらにInterview後に、説明会で出会って知り合っていいたIESE Alumniの方にも追加で書いて頂きました。

仕事柄、長く仕事を一緒にした上司や同僚が少なく、推薦者選びには苦労しかけましたが、幸いなことに指導教官とは在学時からかなり仲良くし、卒業後も連絡をとりあって頂いており、私のことをかなりしっているということでお願いしました。
大学時代のエピソードをエッセイに入れたこともあり、そのエビデンスにもなったのではないかと思います。


■ 志望校選定

○キャリアチェンジということで、ランキングと就職実績

○フルコミットで勉強したかったのでケーススタディーを中心としたハードなカリキュラム

○卒業後、クロスボーダーPJでアウトプットを出すための、多様性のあるカルチャー

あたりでスクリーニングし、セミナー、各校の説明会等に行きました。

当初はアメリカ校にも興味があったのですが、見ているうちに

○在校生やAlumniの雰囲気

○学校自体の成長性

○日本人コミュニティーの成長性

○新興国との関わり

といった条件も浮かんできて、最終的には圧倒的にFitを感じたIESEにFocusしました。


■ インタビュー

11月に現地でのインタビューだと思っていたのですが、10月末にOnlineでやる旨を、1週間前に連絡をもらい、急ピッチで準備を進めました。

エッセイの棚卸しでネタは十分に出てきていたので、必要な準備はざっくり以下の二つでした。

1. 点と点を結んでストーリーにする作業

2. ストーリーを表現するための準備

でおすすめなのは関西のMatthew (http://www5.kcn.ne.jp/~aldridge/) Skypeベースでの指導で、こちらのCV/Essayを送付すると、効果的な言い回しやストーリービルディングを手伝ってくれます。個人的にはEssay作成の段階でコンタクトしていれば良かったと思っています。このとき録音したMatthewの指導は、今就職活動に向けた書類作りや面接準備の際にもたまにきいて参考にしています。

では、Edのインタビュートレーニングを受けました。これはEdとの30分ほどのトレーニングに加え、他の受講生との練習もできるもので、周りの方のからの学びもあって表現力が上がったかと思います。


■ その他提出書類

写真、大学の成績証明書と卒業証明書


■ アプリ提出後

○GMAT, TOEFLは一応再提出

(もうインタビューも通過してるし関係ないよ、と言われつつも)

○IESE Alumniの方からの追加RLを締切後に提出


■ 受験を振り返って

先手必勝、かつ、一校集中できたのは、それだけFit感ある学校に早く出会えたからだと思います。

インターネットの情報やパンフレットは当然として、セミナーに行ったり、Admission、Alumni、学生と話すと、それは自ずとクリアになってくるでしょう。中でも多くの方が口を揃える通りCampus Visitは最高で、五感でその学校を感じられます。こればっかりは行かないとわかりません。

勉強面で言えば、どれだけいい参考書や塾に行っても、トレーニングをするのは自分なので、大切なのは集中できる場所と時間を確保することだと思います。僕も勉強カフェに入会する前とした後では勉強効率に大きな差がありました。

とはいえ最初に行った通り、受験プロセスは十人十色だと思うので、みなさまもご自分らしい受験ライフを楽しんでください!

何かお力になれることがあればできる限りサポートしますのでご連絡下さい。

あーちゃん (London Business School)

■ 基本情報

【ハンドルネーム】あーちゃん

【進学先】London Business School(WL繰り上がり)

【他の合格校】Duke

【途中辞退】なし

【WL】なし

【不合格校】

出願1回目(2012年度):Duke(interview有)、Haas、Cornell(interview無)

出願2回目(2013年度):Tuck(interview有)

【年齢・性別】28歳・男性

【職歴】日系コンサルティング・シンクタンク 勤務5年

【私費/派遣】私費

【最終学歴】国立大学教育学部

【GPA】3.5

【IELTS】Overall 7.0 (R 8.0 L 7.5 S 6.0 W 6.5)(出願1回目、2回目ともにスコア同じ)

【GMAT】700 (V 35 M 50 IR 6 AWA 5.5) (出願1回目、2回目ともにスコア同じ)

【海外経験】海外居住経験無し。出張ベースで年数回程度(主にアジア)+旅行で10か国未満

【コメント】

純ドメかつ比較的仕事が忙しかったこともあり、スコアメイクに非常に苦労しました。また出願1回目はスコアメイクがギリギリになりessayが突貫作業になったこともあり全滅してしまったため、リアプリカントとしてキャリアゴールや自分の強み、出願校選択等を戦略的に見直した結果、何とか合格することができました。

平均的な受験生よりも年数をかけた分色々経験しているので、自分の体験記が今後の受験生の参考になると幸いです。


■ なぜ今MBA?

・仕事の中で企業の海外進出等の支援に携わるうちに、世界のビジネスパーソンを相手に自信を持って働けるだけの経験を積みたかった(この動機は自分が純ドメなことに大きく起因していると思います。)

・プロジェクトベースで異なるインダストリー、ファンクションで幅広く仕事を行ってきた結果、知識・経験がまばらになっていることを実感しており、一度ビジネスの知識を体系的に整理したくなったため。


■ スケジュール・費用

・スケジュール

2010年末 : MBAに興味を持つ。試しにTOEFL初受験するも56点と撃沈。

2011年3月~4月;受験を決意し本格的にTOEFLの勉強を始める。予備校に通う。

※ここから1年以上TOEFLと格闘。

2011年夏~秋:TOEFLの点数が上がらないため、気分転換も兼ねて、緩くGMATの勉強を開始する。(YESにたまに行く程度、受験はしない)

2012年8月:アゴスでGMATの授業を受ける。TOEFLと並行して本格的にGMATの勉強も始める。

2012年10月~11月:TOEFLのスコアが100点を超えないため、IELTSへの切り替えを決意。またessayカウンセリングを始める。キャンパスビジットを行う。

2012年12月:IELTS出願2回目で上記の出願スコアを出す。また年末のGMAT4回目でようやく700点を出す(出願スコア)

2012年末~2013年始:正月休み返上でresume、essayを作成。Duke、Haas、Cornellに出願

2012年2月~3月:Dukeからはinterviewに呼ばれるも、3校とも不合格に終わる。仕事のスケジュールと、自分の準備不足の状況を考慮してR3には出願しないことを決める。

2013年4月~8月:学校のイベントなどには参加しながらも、本格的な準備は行わず、たまにIELTSの受験を行う程度に留まる(スコア更新はなかった。)

2013年9月~10月:Essay作成、R1またはEAでDuke、LBS、Tuckの3校に出願。

2013年末:Duke合格、Tuckはcampusでinterviewを受けるも不合格。LBSはWLとなる。

2014年1月:キャンパスビジット(LBS)

2014年4月:WLからの繰り上がり通知を受ける。

・費用

使いすぎてあまり考えたくないのですが、400万程度かと。平日は仕事で勉強時間が殆ど取れなかったため、効率を金で買うと考え、予備校、カウンセラーは積極的に活用しました。

(TOEFL/IELTS:100万超、GMAT:100万弱、カウンセラー、interview対策で200万程度)


■ 予備校選び

TOEFL         :イフ、アゴス、WebTOEFL

IELTS     :アゴス(短期授業)

GMAT          :アゴス、YES

essay/interview:Reve Counseling(出願1回目&2回目)、江戸義塾(出願2回目)、Matthew Aldridge(interviewのみ)


■ レジュメ

出願1回目にReve Counselingで作成し、2回目は江戸義塾でその内容のアップデートと改善を行いました。一般的に言われていることですが、個人的に重視したポイントは、「1.日本のことをよく知らない外国人であるアドミに、いかに自分が優秀な人物ということを伝えるか」、「2.自分のアピールポイントを何にするか」の2点になります。

前者に関しては、Globalで知名度がある企業に勤めている場合や、分かり易く自分の職務内容が説明できる場合は良いですが、私の場合そうでなかったため、定量的な部分(金額、人数、プロジェクトにかける時間等)を必ず加えることを意識しました。またドメスティックな企業だったため、グローバルプロジェクトの経験は、強調して記載しました。

後者のポイントに関しては、出願書類全体に関わるポイントになりますが、自分を他の出願者と差異化するために、どのようなポイントを押し出すかを定め、それに即した職務経験を強調して書くことが重要になると考えております。上位校になるほど、世界各国の優秀な人材がapplyしてくるため、強調しすぎるぐらいでちょうどいいレベルなのではないかと、個人的には思いました。特にコンサルティングバックグラウンドの方は、出願者が他の業界より多く、かつ職務内容が説明しづらい場合が多いことから、このポイントは非常に重要になると考えております。


■ TOEFL/IELTS

TOEFLは、私にとってMBA受験全体で最も苦労したポイントでした。予備校でテクニックなどを学ぶことはできますが、GMATと比べてテクニックよりも本質的な英語力が重要となるテストのため、結局いかに英語力向上に時間を注げるかがポイントになるような気がしています。(もちろんスコアアップに必要な時間に多少の個人差はあると思いますが)

IELTSに関しては、私自身はTOEFLのスコアメイクに悩んだ時期にIELTSのサンプル問題を試しに解いた際に、明らかにIELTSの方が自分と合っている確信があったため途中で切り替えを行いました。実際に試験2回目で上記の出願スコアが出たので、自分の感覚は正しかったと思います。しかしながら、どちらが合っているかはやはり人それぞれだと思います。受験仲間でどちらも試した結果、TOEFLの方が肌に合うと言った友人もいます。私見としては、IELTSの方が日本の大学受験の英語により近い感じの試験形態のため、そちらが好きな人は、IELTS受験でもよいのではないかと思います。

一応IETLSを利用する際の注意点も述べておくと、第一にWharton、Kellogg等TOEFLしか受け付けない学校があります(※私の受験時の話になりますので、ご了承下さい)ので、自分が本当に受けたいところが絞れていて、そこがIELTSでの出願を認めていることを確認することが必要となります。また第二の注意点として、やはり米国の上位校に関しては、基本的にTOEFLで出願する受験者が殆どのため、アドミ側の印象がどうなのか分からないことが言えます。上記の二点とTOEFLからIELTSへの切り替えは比較的行いやすい点を考慮すると、欧州の学校しか受験しないと決めているような場合を除けば、初めはTOEFLでのスコアメイクを挑戦したほうが良いのではないかと、私個人としては考えています。

・リーディング

TOEFL、IELTS共にやはり単語力が最優先だと思います。定番の3800を利用し、後は試験の模擬問題を解いて勉強しました。また趣味でThe Economistは定期的に読んでいました。

・リスニング

純ドメだからか非常に苦手なパートで、苦労しました。主な勉強法としてはTOEFLのリスニング問題のシャドーイング、ディクテーションを行って勉強しました。時間はかかり面倒ですが、ディクテーションが基礎力向上にはもっとも効果的だったと感じています。TOEFLで勉強した後だったため、IELTSでは模擬問題を解いて、事前に質問文を先読みするリズムに慣れるなどの練習を行いました。

・スピーキング

予備校でもらったテンプレートや、MBAの先輩からもらったテンプレートを組み合わせて、自分なりの回答用フレーズを複数パターン作成し、それをつなぎ合わせて回答するようにしていました。純ドメでスピーキングが得意でない場合は、やはり最初はテンプレートを覚えて、それを自己流にカスタマイズするのが最も効果的だと感じております。冒頭のフレーズ、中盤のフレーズ、終盤のフレーズをそれぞれ複数準備して、話すエピソードもある準備しておき、問題に応じてそれを組み合わせていく感じになると思います。TOEFL、IELTSで問題形式が異なるため、使用するフレーズが異なってきますが、上記のアプローチは大きく変わらないと思います。

・ライティング

TOEFLに関しては、大手予備校のテンプレートをベースにして、文法ミスを減らして、いかに量を書くかが重要になると思います。IELTSは量ベースというよりも質ベースで、いかに自分のボキャブラリーを示して、テーマに準じた文章を書くかがポイントになると思います。明確なテンプレートなどが存在せず、同じ語の連続使用も望ましくないため、Wに関してはTOEFLよりIELTSの方が難しいと感じました。


■ GMAT

TOEFL/IELTS程ではありませんでしたが、こちらに関しても3回目までは全て500点台で、4回目にしてようやく700点を取ったという結果で非常に苦労しました。勉強のポイントとしては、「同じ問題を繰り返し解いて、回答のアプローチを定着させる」ことが最も重要だと感じました。3回目の受験までは、予備校のテキストを2周した程度で、Prep等を解いてもあまり手ごたえがなくスコアも微妙な状況でしたが、3周以降でようやく問題の解き方が定着している実感を持つことができ、Prepの点数が上がるとともに、スコアメイクが出来たと感じています。

利用した主な予備校/教材は、Verbalはアゴスの授業でもらった問題集とOfficial GuideのVerbal、Mathが別々になっている薄い本を利用しました。MathはOGの問題をいくつか解いた程度で、AWAはアゴスの授業を受けてテンプレートを覚え、IRはアゴスの授業で受けた以外は特段勉強を行いませんでした。(※私の受験時はIRが初めて開始された年で、スコアが重視されていませんでした。)

YESにもちょっと行っていましたが、その時期はTOEFLで手いっぱいで復習をほとんど行うことが出来ずあまり知識は定着しませんでした。どちらも有名な先生がいらっしゃいますが、個人的にはアゴスは演繹的アプローチ、YESは帰納的なアプローチでの教え方だと思います。こちらに関しては、個人の好みで合う学校を選んだほうが良いと思います。

また補足として、上記教材以外に、スマートフォンアプリのiKnowでの単語勉強と、OGの公式アプリも利用しました。前者は数少ないGMAT用の単語テストコースがあるので、単語力に不安がある人は利用すると良いかと思います。後者は紙のOGと問題は一緒ですが、携帯で問題を解くことができるため、電車での移動中等に勉強することができ非常に重宝しました。こちらも興味があれば試してみると良いと思います。


■ エッセイ

出願1回目はスコアメイクにより、カウンセリングを始めたのが11月ごろとなったため、MBAの先輩の薦めがあり、かつ当時生徒を受け入れる余裕があったReve Counselingにお願いをしました。ギリギリのスケジュールながらも丁寧に対応して頂き、とても助かりました。出願2回目に関しては、これまでの経緯を理解しているということで、同社に継続してお願いしながらも(※ただし担当カウンセラーは変更しました)、やはり2回目の受験ということで不安なこともあり、客観的な視点が欲しいということで、江戸義塾にSecond Opinionを依頼しました。

私は出願1回目、2回目でテストスコア(IELTS、GMAT)は変わっていないため、結果が異なった要因としては、純粋にresume、essay、recommendationの出願書類によるものになると思います。出願1回目は年末でスコアメイクが完了し、そこから本格的にessayの作成を開始したため、自分をいかにユニークにするかというポイントを十分に考えきれず、平凡なものを作り上げてしまった結果に因るものだと考えています。(実際に、2回目の受験を行う前に複数のカウンセラーに出願1回目のessayを参考に見てもらいましたが、同様のレビューをもらいました。)カウンセラーはストーリー全体の整合性を確認する点や、文章の質を良くする点を補ってくれる存在で、やはり自分のアピールポイントや、いかに自分を差異化するかの戦略は、自分でひねり出すことが重要だと思います。出願2回目は、私はessayにおいて自分の強みとなるポイントを改めて考え直し、すべて書き直しを行いました。

スコアメイクはやはり出願のスタートラインに立つために必要不可欠なものですが、最初のフィルタリングの後はやはりessayが重要になるということは、やはり受験生の方は強く認識しておくべきポイントです。どういうポイントがユニークとなるかに関しては、実際にessayを書く段階やビジットの時に、在校生の方やアドミに、「自分の強みとなるポイントは○○という点で、プログラムにおいて△△という点で貢献できると考えているが、実際どうか」等と聞いてみることが最も効果的だと思います。

essayにおいて、私がMBAの先輩からもらったアドバイスの中で印象的だったもので、「自分と同じ会社や、同じ業界の人では書けないようなessayかどうか確認しなければいけない」という言葉をもらいました。本当にユニークなessayであれば自分以外の人間が似たような内容を書けることはないので、そのような視点でessayを考える必要があります。


■ 推薦状

出願1回目にプロジェクトのリーダー二人に受験を相談して推薦状を作成し、出願2回目もそれを主に利用しました。ただし、リアプリカントとして3通目の推薦状が必要な場合は、長期で関わっていたクライアントに、推薦状の作成をお願いしました。(このクライアントは、自分のessayのアピールポイントとも一致しており、最終的に非常に効果的な推薦状となりました。)

推薦状はやはり直属の上司に推薦状をもらうのは必要ですが、その他考慮する点としては、海外経験豊富な人、可能であれば留学経験者で適切な人がいれば、その人にお願いするのが良いと思います。出願者がMBAプログラムで活躍・貢献することを保証する文章となるので、推薦者がMBAや留学経験者であると、やはりそのコメントにもさらに強いパワーが付くと思います。

また通常の推薦状とは異なりますが、私の場合WL時に追加で推薦コメントを2通アドミッションに送りました。(1通目は在校生、2通目は仕事での協力会社)2通目の推薦コメントは、たまたま協力会社に同校の卒業生がいたため、お願いして作成してもらいました。私の実感としては、2通目の推薦コメントが決め手となり、WLからの繰り上がり合格が決定したと認識しています。(参考までに私がWL後に行ったアクションは、ビジットと推薦コメントの送付の2つになります。)なので、自分が仕事で関わった人で、出願先と強いつながりがある人がいた場合は、その方にお願いするのは効果的だと思います。


■ 志望校選定

以下のポイントを考慮しました。

・在校生・アラムナイの学校愛

・チームワークのカルチャー

・金銭的負担(私費なので)

純ドメということで、競争的なカルチャーよりも、チームワークを大切にする学校を志向しました。また卒業後も学校のつながりや、同級生の関係を大切にしたいという思いから、学校愛が強い(と感じた)スクールを希望しました。3点目に関しては、私費ということもあり、最低限international向けローンがあるところ(たまに無い学校があるので私費の方は要注意です)、またトータルでの生活費が安いところを考えました。(受験時から為替が変わって、計算が変わったところもあるのですが、、、)

また別の観点の話になりますが、受験にあたって、どのような日本人合格者が過去合格しているかを見ておくことは、時間に余裕があればお勧めします。私は出願2回目にあたって、過去の合格者のテストスコア、私費/社費、海外経験の有無、詳細バックグラウンドを、学校説明会やビジット時、またカウンセラーの話を参考に調べました。明確な傾向が無い場合も多いですが、学校によってある程度の傾向が見えてくる場合もあります。また自分と似たバックグランド、テストスコアの人が合格しているかという情報も個人的には受験において考慮しました。(自分の場合、IELTSで受験しているという背景もあったためです)あまり本質的ではないポイントで、本来は自分が志望する学校に出願するというのがあるべき方針なのですが、出願校のポートフォリオの検討あたっては、重要なポイントになると思います。


■ インタビュー

基本の英語力強化として受験前からSkype英会話を行っていましたが、Interview対策としては、出願1回目はReve CounselingとMatthewのサービスを利用し、2回目はMatthewと江戸義塾のグループレッスン、CafetalkというサービスのMBA interviewを行ってくれる講師をたまに指名して練習を行いました。

Matthew、Cafetalkに関しては、通常のessayカウンセラーの金額よりも安価で多くの練習ができるので、量をこなして回答の大筋を練習するのに適していると思います。江戸義塾に関しては、一人当たりの練習時間は短いのですが、インタビューの内容を録音して、それをもとに細かいところまでコメントをもらえるので、質を高めるのに非常に有用です。自分の準備状況に応じて使い分けを行って下さい。

Duke:

出願1回目、2回目共に日本でアラムナイ方とインタビューを行いました。時間は2回とも30分程度、基本的な内容が中心なのですが、1回目は準備不足で我ながらビミョーな感触のインタビューでした。

LBS:

日本でアラムナイの方とインタビューを行いました。同校はインタビュイーが出願書類にすべて目を通してくるため、essayや自分のバックグラウンドの細かい点まで質問され、全体で1時間以上となりました。またインタビューに加えて、指定のテーマで5分間のプレゼンテーションを行いました。(私のテーマは、とある町で電気自動車を普及させるためにどのような施策を政府は打つべきか、というものでした。)

Tuck:

私の受験時はオンキャンパスでのinterviewが推奨されていたため、現地に行き、在校生の方とインタビューを行いました。内容は基本的なもので、時間は30分程度でした。


■ その他提出書類

WL時にアドミに対して追加の推薦コメントを送付しました(推薦状の欄に記載)


■ アプリ提出後

面接対策を行いました。


■ その他役立つ情報

・キャンパスビジット

キャンパスビジットの必要性は学校によりけりですが、(個人的見解としては、小規模、田舎の学校ほどビジットの必要性が高い)私個人としては学校側の態度に問わず、やはりビジットに行くことを強くお勧めします。一つ目の理由として、やはり実際に訪問することで、学校とのフィット感を強く検証できます。出願1回目、2回目共に、私はビジットを通じて学校の志望順位に変化がありました。

また2つ目の理由として、アドミに対して自分をPRする貴重な機会をもてる可能性があります。やはり自分をいかにPRするかは非常に受験において重要なポイントであり、ビジットしてアドミと対面で話すことで、より強く自分を印象付けることができると思います。

3つ目に、辛い受験生活において、実際に学校を訪問して具体的なイメージを持つことで、辛いときに頑張るモチベーションを維持することができます。

したがって、時間の許す範囲で、志望度の高い学校にはビジットすることをお勧めします。

・ネットワーキング

MBA受験において在校生、アラムナイ、アドミとのネットワーキングは非常に重要だと思います。私は学校説明会やキャンパスビジットで知り合った在校生、アラムナイと、essay作成時に改めてSkypeで連絡を取り、内容と、それにあった授業やプログラムの有無等について相談を行いました。中には本当に真摯に相談に乗ってくれる方もいて、resume、essayのレビューまで行って頂けることもありました。

またネットワーキングの別の利点として、多くの在校生、アラムナイと話すことで、学校のカルチャーを理解し、自分の学校とのフィット感を確認することが出来ます。私の場合もともと興味はあったのですが、10人近くの在校生と話した結果、どうしてもフィットを感じなかったため、優先度を下げて最終的に出願しなかった学校もあります。

・勉強法

MBA受験という長期間渡って努力を求めるプロセスの中で、個人的にお勧めの勉強方法として、受験仲間を作って、定期的に集まって勉強することをお勧めします。私は学校説明会やTwitterで受験仲間と知り合い、定期的に週末の早朝にカフェに集まって勉強を行っていました。実際やる内容はTOEFLやGMAT、essayなので、集まっても基本個人作業になるのですが、友人と勉強することで、自分ひとりでは集中できない時も周りから刺激をもらうことができ、継続して頑張れたと思います。

もちろん慣れあいになってしまっては意味がないのですが、一人で勉強することに飽きてしまった方は、ぜひ検討してはいかがでしょうか。


■ 受験を振り返って

体験記を書き、あらためて自分の受験プロセスを振り返り、本当に長い道のりだったと思います。正直、このプロセスをもう一回やれるかと言われると、自信がありません。苦笑。

このような辛い準備を乗り切ることが出来たのは、自分の留学に対する強い思いもありますが、やはり受験プロセスで出会った友人や各学校の在校生、アラムナイの方々が素晴らしい人たちばかりで、多くの助けを頂くことが出来たからだと認識しています。本当に受験において知り合った方々には感謝しています。

また受験を通じて、これまで自分が考えることのなかった、「自分の人生における目標」、「自分の価値観」といった自分の根幹について考える機会をもつことができ、本当に良い機会になったと感じております。体験記を読んでいる受験生の皆さんは、準備の大変さ、将来の不透明さに辛さを感じることがあると思いますが、最終的にその努力は素晴らしい経験となって返ってきますので、仲間と一緒にぜひ乗り越えてもらえればと思います。

今後は在校生、そしてアラムナイとして、自分がこれまで受けた恩を未来の受験生に返していければと思います。