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■ 基本情報
【ハンドルネーム】マーシー
【進学先】Cambridge Judge Business School
【他の合格校】なし
【途中辞退】なし
【WL】なし
【不合格校】なし
【年齢・性別】29歳・男性
【職歴】外資系金融機関勤務7年間、宿及びツアー会社立上げ(2014年4月以降)
【私費/派遣】私費
【最終学歴】国立大学経済学部
【GPA】3.2
【TOEFL】106 (R 28 L 28 S 23 W 27)
【GMAT】690 (V 34 M 49 IR 3 AWA 6)
【海外経験】米国交換留学(10ヶ月)
■ なぜ今MBA?
漠然と憧れのあったMBA留学でしたが、将来自分がMBA留学するとは正直思っていませんでした。MBAホルダーの元上司やLBSに留学した元同期の影響を受ける中、徐々にMBA留学を真剣に考えるようになり受験を決意しました。他にも色々な理由はありましたが、大きく分けると以下の三つです。
・人生のステージの一つの区切り、これまでのキャリアの総括
将来地元の田舎に帰りたいとの思いが昔から強くありましたが、帰るタイミングが分からず悩む日々でした。帰る決断をするには、そもそもキャリアの結果は10-20年単位で分かるものだと考えていたので、自分が選んだキャリアをやりきったと言えるのかがひっかかり、どのタイミングで区切りを付けるのかは非常に難しいことでした。
その際、「転職マーケットで自分価値を認めてもらう」、「MBA受験をして名門校から認めてもらう」という二つの方法で最初のキャリアを総括することにし、結果として両方オファーをもらうことが出来ました。特にMBAはキャリアの実績だけでなく、これまでの人生や価値観、これからの人生をエッセイに正直にぶつけたので、これまでの人生の区切りとしては納得感がありました。
・事業を起こして拡大するのに必要な知識・スキルの取得
金融機関を退社した後、ゲストハウスiori と株式会社旅ジョブという二つの事業の立ち上げを行いました。事業計画策定、資金調達、商品開発、マーケティング等を行いましたが、共同創業者と試行錯誤しながらもとにかく前に進むという日々でした。その中で、自分の知識・スキル不足を痛感することが多くありました。共同創業者の理解を得ることが出来たためMBAを通じてEntrepreneurship、Leadership、Marketing、Strategy、Branding等のスキルセットを得たいと考えました。
・多様なバックグラウンドを持つ同世代とのネットワーク
多様性のあふれるクラスの中、Groupで勉強やProjectに取り組むことは、日本では得られない経験だと思いました。実際に現在の私のStudy Groupはインド人、ロシア人、アメリカ人と日本人(私)です。育った環境や考え方、それぞれのモチベーション(就活、勉強、課外活動等)も違う中で結果を出して行くのは大変だと既に感じていますが、この経験を通じて人としての幅を広げることが出来ると思っています。
また、ゲストハウス及びツアー事業では、当初は日本人を顧客としてスタートしていますが、外国人向けにもサービスを提供していく予定です。そのためには各国のマーケットや国民性の理解が必要であり、40カ国以上から人材が集まるCambridge MBAは最高の環境だと感じています。
■ スケジュール・費用
・スケジュール
2013年1月~ : TOEFL対策開始
2013年6月 : TOEFL 106点(提出スコア)
2013年9月 : GMAT対策開始(濱口塾)
2013年12月 :Cambridge出願
2014年3月 : GMAT690点、Cambridgeインタビュー、キャンパスビジット(Cambridge, Oxford, IE)
2014年4月 : Cambridge 合格
・費用
合計略250万円
(エッセイ&面接対策&GMAT 150万円・その他TOEFL、キャンパスビジット代など含む)
■ 予備校選び
TOEFL :独学
GMAT :濱口塾
エッセイ・面接:濱口塾&マシュー
■ TOEFL/IELTS
TOEFLで受験しました。海外留学経験があり仕事でも英語を使っていたため、すぐに100点は超えましたが、その後106点から伸び悩みました。すぐに100点を超えたため予備校に通わず独学で勉強を続けたこと、テストの直前にのみ勉強するサイクルから抜け出せなかったことが、点数が伸び悩んだ理由だと思います。時間を買うためにもスコアメイクにこだわる場合は、予備校に通う方が良いかもしれません。
・Reading
使用したテキストは、iBT対応 TOEFLテスト完全攻略リーディング (TOEFLテスト完全攻略シリーズ)です。
この一冊でReadingの解き方を学んだ後は、毎日なるべく英語に触れることを意識しました。Financial Times、Economics、National Geographic等を購入し、興味を持った記事を保存しておき、時間のある時やテストの直前に速読を意識して読みました。
・Speaking
使用したテキストは、TOEFL TEST対策iBTスピーキングです。非常に多くの練習問題と回答例があるので、その中から自分にとって使い易いフォーマットをピックアップして使用しました。個人的な経験ですが、Speakingの点数はこの本を勉強した後もあまり変化しなかったため、高得点を目指す方は、最初からSpeakingで有名な講師のクラスに参加する方が効率が良いと思います。
・Listening
使用したテキストは、TOEFL TEST対策iBTリスニングです。この本の特徴として、本番よりも内容がかなり難しいことです。リスニングが20点を超えている方は、この本を一通り解いた後、内容が完璧に聞き取れるようになるまで繰り返しCDを聞くことをおすすめします。どの問題もだいたい50-70点しか取れませんでしたが、本番では28-29点で安定していました。
・Writing
使用したテキストは、TOEFLテストライティング・ゼミです。
エッセイの書き方について、細かく解説しており、例文と採点例が掲載されています。この本からフォーマットや役立つ表現を学び、実際にいくつかエッセイを書いた後、オンラインの添削サービスを使用しました。
個人的な感覚ですが、フォーマットが適切、ミススペル無し、且つ500文字以上の基準を満たせた場合は、27-29点で安定していたと思います。
・その他
TOEFLテスト英単語3800 (TOEFL iBT大戦略シリーズ) をレベル4の5割程度まで暗記しました。レベル3まで暗記した時点でTOEFLのReading問題を解くのがとても楽になりました。
■ GMAT
2014年9月からGMATの勉強を開始したためとにかく時間がありませんでした。基本的には仕事と結婚式以外は全ての予定を断り、平日はどんなに帰りが遅くても1時間は復習に時間を使い、土日は両方10時間以上勉強していたと思います。日本人なのにMathの点数が悪く当初苦労しましたが、なんとか37から49まで改善しました。使用した教材は以下の通りです。
・マスアカ
・濱口塾の教材MATH及びSC
・GMAT Prep
マスアカで基礎知識を付けた後、濱口塾の教材に取り組み、間違えた問題を繰り返し(3-4回)解きました。その後、本番直前に、GMAT Prepで本番に近い状態で練習することを繰返しました。但し、GMAT Prepは本番より簡単なため注意が必要です。感覚的にはGMAT Prepマイナス50点前後が本番の点数です。私の場合はGMAT Prepで750点が出た翌日に690点が出ました。
■ エッセイ
濱口塾の濱口先生、Matthewのコンビにお願いしました。2013年の9月にいくつか奨学金に応募しており、実際に出願するまでにはエッセイの骨子は出来ていました。また、第一志望のCambridge一校のみ出願したため、GMATとTOEFLの勉強以外は全てCambridgeのエッセイに集中出来たことが、合否の結果に大きく影響したと思います。
社費の場合は難しいかもしれませんが、個人的に私費の場合は本当に行きたい学校のみ徹底的に調査して出願するのが良いかと思います。具体的には以下の通りです。
・MBAのイベントで志望校のAdmissionとAlumniと繋がり、質問出来る状態にする
・志望校に関する情報を可能な限り集める(ホームページの全ページを印刷、Clear Admitの資料、在校生・卒業生とSkype等)
・その上で、志望校のAdmissionが日本からどんな生徒が欲しいか徹底的に考え、自分はどの枠(金融、アントレ、ソーシャル等)で戦うのかを明確にする
■ 推薦状
私費留学で会社に伝えていなかったので、転職された先輩と信頼出来る香港の同僚に内密にお願いしました。事前にMeetingをさせて頂き、自分の強みや弱み、そしてそれらを伝えるストーリーについて相談に乗って頂きました。二人とも英語に問題がなかったので、こちらで整理したものを元に英語でコメントして頂きました。その後、カウンセラーに見てもらい、先輩と同僚の推薦状を併せて伝えたい一つの人物像が浮かび上がるように重複部分等の調整を行いました。
■ 志望校選定
以下の理由からCambridgeを第一志望としました。
・1年のMBAプログラム且つClass sizeが150人程度と小さい
2年間はコスト的に難しいと感じていたので、奨学金が取れなかった時点で2年生は完全に選択肢から排除しました。150人というちょうど全員お互いの顔が分かり仲良くなれるサイズは魅力的でした。
・アントレプレナーシップ、ソーシャルビジネスに力を入れている
ゲストハウスとツアー事業を通じて、地域活性化に取り組むという明確な目標があったため、アントレプレナーシップとソーシャルビジネスに強いCambridgeに魅力を感じました。また、将来小さな町に帰ってビジネスをしたいという人間に合格を出したという事実が、ランキングにこだわらないCambridgeの懐の深さを感じさせます。
・2つのConsulting Projectがプログラムに組み込まれており実践的
典型的なMBA後のキャリアであるコンサルティング業界に就職する気はないものの、コンサルティングの仕事を疑似体験することは非常に価値があると考えました。コンサルティング業界出身の同期も多く、Projectを通じて彼らの仕事の進め方を学びたいと考えています。
・世界的総合大学でありビジネス以外の人脈も形成可能
College制度(http://cambridgemba.blog32.fc2.com/blog-entry-38.html)のお陰で多様な分野を学ぶ人達と知り合えます。私はJesus collegeに所属していますが、これまでCollegeを通じて出会った人の選考は、物理、数学、歴史、英文学、経済学、言語学、癌研究、機械工学、生化学等本当に様々です。直接ビジネスに活きることはあまりないかもしれませんが、そういった人達と食事をしたりして時間を共に過ごす中で、様々な世界や価値観に触れることは面白いです。
・アジアでの強いブランド力
日本を含むアジアでのブランド力はハーバード、スタンフォード並みと聞いています。私はアジアとのビジネスに可能性を感じているので、アジアにおけるプレゼンスとAlumniネットワークはとても重要であり、最も重視したポイントの一つです。
■ インタビュー
こちらもMathewにお願いしました。Matthewの面接対策は本当に良く出来ていると思います。まず最初に骨格となるストーリーを一緒に作ることから始め、基本的な質問についても実践しながら回答を練っていきました。毎回違う質問を投げかけてくれるため、回数を重ねるごとにどんな質問が来ても打ち返せるようになりました。全部で10回(各1時間)Skypeで模擬面接を行いました。面接当日の早朝にも時差がある中対応して頂き本当に感謝しています。
■ 受験を振り返って
仕事をしながらMBA受験をするのは本当に大変だと思います。また、私費で会社に内緒で受験する場合は、忘年会や新年会も断れない等私費特有の辛さもあるかと思います。
そのような状況において、MBA受験を成功させるのに一番重要なのは、モチベーションの維持だと感じました。そのためには、早い段階から自己分析を行い、Why MBA、Career goalを早めに明確にすること、モチベーションを高めてくれる友達、言葉、音楽、本、過去の出来事等を理解すること、そして心が折れそうな時はいつでもそれらに戻れる環境をつくることが大事だと思います。悔いを残さぬように最後まで諦めずに頑張ってください。
私自身、受験直前に推薦人が相談する前に勝手に内容を書いて送付するというトラブルがあり、一時はMBA受験を断念(2013年12月)したにもかかわらず、第一志望に奨学金付で合格できたのは最後の粘りのおかげだったと思います。
CambridgeのMBAが始まってから約3ヶ月が経ちましたが、想像以上に充実しており満足しています。特にCVP(Cambridge Venture Project)というコンサルティングプロジェクトでは、多国籍なチームでベンチャー企業にコンサルティングを行うという経験から多くを学びました。また、総合大学であるCambridgeが提供する学部を超えた繋がりや学びを実感し、Cambridgeを第一志望に選んで良かったと感じています。
また、個人ブログで(事業の内容等も入っていますが)より詳しくMBA受験やMBA生活について記載しておりますので、もし宜しければご覧いただければと思います。
個人ブログ http://iiyoiiyoiiyo.blogspot.co.uk/
最後に、もし何か疑問点、お役に立てることがございましたら、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
私自信多くの先輩方よりアドバイスいただいたので、受験生の皆様に少しでもお役に立てればと思います。
以上、最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。皆様の今後の人生が素晴らしいものになるようお祈りしております。