忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Shun (ESADE)

●基本情報

【ハンドルネーム】Shun

【進学校】ESADE Business School

【他の合格校】無し

【途中辞退】Haas, McDonough, Fisher, Manchester

【WL】無し

【不合格校】Kellogg, Kelley, Fuqua, UNC

【年齢・性別】33歳・男性

【職歴】住宅機器設備メーカー営業11年

【私費/社費】社費

【最終学歴】早稲田大学政治経済学部経済学科

【GPA】3.1

【TOEFL】98(R:28, L:22, S:20, W:28)

【GMAT】630(V:27, M:49, AWA:4.5, IR:5)

【海外経験】一切無し

【コメント】

 典型的な純ドメで、これ以上ないほど英語に苦しむ毎日でしたが、何とかヨーロッパのトップ校の1つに合格することができました。社費派遣ということでプレッシャーも尋常ではない中、「絶対にトップ校に合格する!」という強い思いだけは一度も崩しませんでした。低GPA、超低TOEFL、低GMATで何一つアドバンテージがありませんでしたが、営業で培ったフットワークの軽さと何にでもしがみつく積極的な姿勢が最終的には功を奏したと思っています。

 

 私ほど低いスタート地点から受験を始める人はほとんどいないでしょうから、誰にでもチャンスはあると思います。単に英語・学歴・知性だけではなく経験や信念次第でチャンスを得ることができるのがMBA受験です。社会人・人としての総合力で勝負!(とは言えスコアメイクができるにこしたことがありませんが・・)を私が常に頭の中に置いていたことです。頑張り続ければ必ず道は開けてきます!が、主旨に反するようですが「こうすれば」という方策は思い浮かびません。我々の失敗や遠回りを教訓にして、健康的に効率よく受験を進めて頂くのが私の願いです。

*私の経験は帰国子女など英語の得意な方にはあまり活きないと思います。純ドメの方、もしよろしければご一読下さい。

 

●なぜ今MBA?

 受動的な理由としては会社がドメスティックなマーケットからグローバル展開をこれから進めていく中で、MBA社費派遣制度を導入したことが目指すきっかけとなりました。その中で自分の年齢を考えた時に今(2年前)がラストチャンスだと感じ、すぐに行動に移しました。MBA留学体験記などを読み漁り、自分の人生を変える大きなチャレンジの定義付けを徹底的に掘り起こし、絶対にブレない思いと覚悟を持ちました。能動的な具体的理由は、①住宅産業初のグローバルカンパニーにチャレンジしたい、そのリーダーになりたい、②営業として社会人として緩んできた成長曲線をもう1度ストレッチしたい、③社内的に営業としての道を切り開きたい、④純ドメで知らない世界が多すぎて、もっと大きな世界・違う価値観に飛び込んでいきたい、⑤グローバルなネットワーキングを構築したい、⑥もう1度学生生活を送りたい、です。なぜ「今」かというと年齢的な限界と社内事情、営業として現場・顧客・市場・商品など一通りやりきったので、この時点で新たなステージにチャレンジすべきだと思ったからです。

 

●スケジュール・費用

・2012年4月 TOEIC勉強開始(社内選考基準がTOEICの点数だった為)、ちなみに高校受験以来の英語

・2012年5月 初TOEIC:500(早くも挫折する)

・2012年8月 TOEFL・GMAT勉強開始

・2012年10月 初GMAT:440(衝撃的すぎてあまり覚えていない)

・2012年12月 初TOEFL:44(試験中に涙が出てきそうになる)

・2013年1月 TOEIC:800, TOEFL:64, GMAT:530(この時点まで全て市販の教材等による独学)

・2013年3月 社内選考通過

・2013年4月 アゴスに通い、TOEFL・GMATのVの授業を全て受講(~12月まで)

・2013年7月 各校の説明会に参加し始める。エッセイ・レジュメも徐々に開始。

・2013年秋~2014年春 TOEFLで地獄を見る(7月:77, 8月:83, 9月:80, 10月:83, 11月:93, 12月:91, 1月:93, 2月:92, 3月:93, 4月:98)

・2013年秋~2014年春 GMATでも地獄を見る(9月:540, 10月:600, 11月:510, 12月:630, 1月620)

・2013年10月 アメリカトップ校にキャンパスビジット(HBS, Stanford, Haas, Kellogg, NYU, Columbia, MIT)

・2013年11・12月 スコメイクと並行してレジュメ・エッセイを仕上げる

・2014年1月 2nd 出願(Kellogg, Kelley, Fuqua)

・2014年1・2月 インタビューレッスン

・2014年3月 3rd出願(Haas, UNC, McDonough, Fisher, ESADE, Manchester)

・2014年3月 アメリカへUNC, Fuqua, Kelleyの面接ビジット、スペインにESADEの面接ビジット

・2014年4月 ESADEから合格を頂き、受験終了(他は受かる見込みも少なかったので全て辞退)

 

★費用350万円

・AGOS:110万円(TOEFL, GMAT)

・αリーダーズ:50万円(カウンセリング)

・受験費用:80万円(TOEFL20回, GMAT8回, 9校出願費)

・ビジット:70万円(計3回)

・インタビューレッスン:10万円

・その他諸経費30万円

 

●予備校選び

・2013年3月に社内選考に通った時点でもかなりTOEFLには自信がなく、一からスタートするためにも総合力があると感じたAGOSさんですぐにTOEFLとGMATの総合コースを受け始めました。4~9月までで一通りの授業を終え、その後も100点突破ゼミやTutorをお願いして受講していました。勉強面での予備校は最終的にAGOSさんのみで終えました。先輩方から途中であれこれ変えたりするのは良くないと言われて初志貫徹しましたが、予備校に関しては個人個人合う合わないが非常に大きいと思います。情報を集めて、自分に合う予備校があればすぐに変えてしまう勇気も必要だと思います。

 

●レジュメ

・最初はAGOSさんのカウンセリングでスタートしましたが、他の人からの勧めでαリーダーズさんという所で9月からカウンセリングを切り替えました。レジュメはアドミッションが一番先に読み、自分自身を評価される基盤になるものだから一番力を入れて書け!という指導のもと20回は作り直したと思います。徹底的に自分自身を見つめ直し、過去の経験・価値観から現在の自分・仕事があり、未来をどうしていきたいかということをこれでもかという程論理的に練り直しました。ここをしっかり作ったおかげでエッセイもすんなり書けましたし、その後の自分を紹介する場面やインタビューでも特別に困ることはありませんでした。私は純ドメで国内の中小企業が顧客の営業職の為、本当に特筆すべき点・功績などがなく、最初は何を書いていいかかなり苦労しました。ただロジックと具体的事例がしっかりクリアに表れていれば説得力はあるはずです。

 

●TOEFL

 人生で一番辛い経験は?と聞かれたら「TOEFL」と答えるかもしれない程苦労しました。。純ドメにとっては悪魔のようなテストだと思っています。重宝した茅場町・立川のテストセンターはもう訪れたくありません。ただMBA合格後の学生生活のことを考えると本当にいい経験・トレーニングになりました。ポイントはR,L,S,W全てをバランスよく向上させることで効率的に点数は上がっていくと思います。私はLがまず苦手で、最初はTOEFLのOGの音声を聞いても全く何を言っているのか聞き取れないレベルでした。またSとWも御多分に漏れずアウトプットが全くできない日本人という感じで歯が立たない日々の連続でした。2012年12月の初TOEFLが44点、とりあえずRだけは戦えそうでしたが、その後も8月に60点台に陥るなどどん底で、1年近く先が見えない状況でしたので、私が何を言っても説得力がないのですが、反面教師にして頂ければ幸いです。

 

・Reading

 ここは唯一受験で培った力が活きたセクションでした。基本はボキャブラリーの強化(約1万語)と文法の再確認だと思います。その基礎の上に速読・多読を重ねれば満点近くは純ドメでも取れるセクションなので、ぜひここで稼いでほしいと思います。毎日1時間は英文を読む時間を取れれば十分です。TOEFLのRはとにかく基本に忠実に解くことが大事で、主旨が読み取れれば大抵の問題は答えられます。時間が無くて焦りますが、常に主旨は何か、この問題はなぜこれを聞いているのかをすばやく捉えることができれば20点台後半はすぐに届くと思います。本当に難しい問題は42問中2~3問ですので焦らずタイムマネージメントをしましょう。

 

・Listening

 恥ずかしいお話ながら20回受験してLが20点を超えたのがたったの3回でした。いつまでたっても何を言っているのかさっぱり分からない、という感じでしたが、シャドウィングと音声の倍速を上げてのディクテーションなどで徐々に点数が上がってきました。耳ばっかりはしょうがいと割り切り、筋トレのようなシャドウィングをしながら、時には映画やTEDを聞いて楽しみながら聞いていたら、ある時から急に耳に入ってくるようになりました。受験終了後に受験したTOEFLのLが26まで上がったので、メンタル面も大きく影響していたのかと思います。よく聞こえるようになってきてから気づいたことは、結局Rと一緒で主旨さえ捉えることができればそこまで手強いセクションではないはずです。

 

・Speaking

 これまた大変な苦労を重ねたセクションです。2013年4月時点では、まだ恥ずかしくて人前では英語なんて喋れない、というレベルでした。AGOSのネイティブスピーカーとも会話なんてできない状況で、とにかく恥を捨てよう・話す機会を多く持とうということから始めました。レアジョブで毎日1時間、シャドウィングで発音の改良をして、ネイティブが間違えないであろう基本的な文法ミスを極力減らすよう努めました。Sは9点から始まり最終的には23点まで上がったので、とにかく純ドメにとっては数・経験が物を言うセクションだと思います。またどんな分野にも適応できる自分の得意パターンをいくつか用意しましょう。

 

・Writing

 Rで文法とボキャブラリーに自身のある方はうまく活かせるセクションだと思います。ただ仕事で英語を使っていないと、想像以上にタイピングに時間がかかるので、これは時間をかけて練習した方がいいでしょう。何かを覚えるときに常にタイピングする癖をつけると相乗効果でいいと思います。諸説ありますが、結局は量を打てた方が高得点に繋がるのは間違いないようです。英語の論理構成を間違えずに基本的なことをたくさんタイプすること、それだけで満点近くは取れるはずです。私はDr. Writeという所も使い、基本的な間違いをなくすよう訓練もしました。

 

●GMAT

 TOEFLと違い本当に謎の多い試験でアドバイスのしようもないというのが本音です。同じく帝国ホテルには二度と近寄りたくありません。が、当初はかなり自信のあったテストで、700点は絶対超えられると信じていました。TOEFLのマイナス分をカバーするつもりでいましたが、あえなく失敗しました。MもVもとにかく最初10問(+できれば最初の30問)までが大事だという話ですが、最早それを語るには至れないレベルの為、意見は差し控えます。精神面・体力面・運が大きく影響するのは間違いないですが、いずれにしても戦えるベースの力は必要です。帝国ホテルを嫌いにならないよう皆さん頑張って下さい。

 

・Quantitative

 高校受験までの数学で十分ですが、英語の数学用語だけはすぐに頭に思い浮かべられるようにしましょう。あと日本で馴染みがない標準偏差あたりはしっかり見直した方がいいと思います。自分はやりませんでしたが、マスアカなども質の高い問題を提供してくれるらしいので参考にしてみて下さい。Mはタイムマネージメントが重要な気がします。最初の20問位はイージーに解けますが、その後急激にレベルが高くなるので、焦らず数問は間違えても満点はでるという気持ちで臨めればいいと思います。

 

・Verbal

 Rが苦手な人にとってはかなりきつい試験ですので、TOEFL以上にボキャ増強・文法の再理解・多読・速読をお勧めします。加えてGMATルールというのをどこの予備校でも教えもらえると思うので、それが実践で使えるレベルになるまで繰り返し復習するといいと思います。SCはとにかくルール、CRは論理、RCは主旨という大原則さえ間違わなければいい点は取れるはず、取れたはずなのですが。。VはやはりOGなどOfficialなもの以外にはあまり手を出さない方がいいと思います。他の問題に手をつけて点数が上がったという人をあまり聞きません。

 

・IR

 MとVができればただの複合問題なので問題ないと思います。ただ時間は絶対に足りないので、タイムマネージメントと捨てるものは捨てるとはっきりした方がいいでしょう。またIRを評価に入れていると聞いた学校はまだ聞いたことがないので、ルールさえ覚えて4~5以上取れれば特に勉強する必要はないでしょう。

 

・AWA

 TOEFLのWができれば問題ないと思います。基本の英語の論理構成に、GMAT特有の癖というかAssumptionを盛り込めれば4以上は出ると思います。こちらもやはり多少の量は必要なので、タイプするのに慣れておいた方がいいでしょう。3点台でなければ特にアドミッションも気にしないと思います。

 

私はPrepでも大体700点以上出て、AGOSでTutorをお願いして実力を見てもらった際にもVは35以上出そうだと言われましたが、本番は散々でした。昔は試験慣れしていて緊張などしなかったのですが、今は無意識に会社のプレッシャーや5回の受験・1ヶ月間隔ルールが頭に残って力を発揮できなかったのかもしれません。私以上に力のある人でも結局600点を超えられなかった人が何人もいます。苦手意識を作るとドツボにはまりますので、700点を超えられる力をつけてから1回目の受験に臨むのがいいのかもしれません。

 

●エッセイ

 正に受験の肝となる部分なので、十分に時間をかけて納得のいくものを作るべきだと思います。また、カウンセラーとの相性というのが最重要ポイントになってくるので、慎重に選ぶのもいいですし、途中で違うと思ったら思い切って切り替えるがいいでしょう。受験が佳境に入ってくると、誰よりも心の拠り所となるのがカウンセラーです。レスポンスが悪い・いい加減・向こうの思いばかり押し付けてくるなど自分の価値観に反するカウンセラーだと致命的になるので、ぜひいい出会いをしてほしいと思います。

 

 内容はどこの学校も大体同じです。Why MBA, Why Now, Short and Long Term Goal, Why School, Achievement, Failure, Leadership, Cooperation, Contribution。これらは聞き方を変えてきたりしますが、とにかくこれらの軸の質問に一貫した論理(過去と現在と未来を繋げて)で自分の中でまとめて英語にすればベースは出来上がるでしょう。私は当初の第一志望のKelloggがこれらの質問を全て兼ねた内容でしたので、2ヶ月かけてカウンセラーと10回位やり取りをしながら仕上げました。あとはいかに自分がその学校に対してメリットがある人間かというのを学校別に掘り下げてアピールしていくのがいいと思います。軸と論理さえしっかりしていれば絶対にいいエッセイになると思います。私が9校も出願したのはエッセイの軸がしっかりできていたので、Kellogg以降は時間をかけずに仕上げることができました。どの学校からもエッセイとレジュメはかなり高い評価を頂いたのですが、超低スコアが響いてここを何とかしてくれないと・・・と言われている間に春になってしまいました。エッセイを活かす為にもぜひスコアメイクも頑張ってください!

 

●推薦状

 私は社費派遣ということもあり、そのまま直属の上司と若手時代の上司に頼みました。私費の方はなかなか難しいかもしれませんが、正直に自分の思いと将来へのステップを話せば、恐らく受け入れてくれると思います。意外とこういうお願いも喜んでくれたり、MBAにチャレンジする自分に刺激をもらってくれる、というのが受験を終えてからの感想です。まわりにもお願いして断れたという話を聞いたことはありません。実際どの学校も現在の直属の上司と昔の上司の2人が好ましいというケースがほとんどです。ぜひそういう2人、もしくは3人に今のうちから手を打っておいて下さい。

 

 内容としては自分のいい面を別の角度から書いてくれるのがいいでしょう。同じような内容が2通あっても意味はないので。またできるだけ具体的な事例を書いてくれるようにお願いしておいた方がいいと思います。とかく日本人は抽象的に表現しがちですので、入念に「具体的に」とお願いしたほうがいいでしょう。

 

●志望校選定

 志望校は自分を掘り下げる過程でぶち当たると思うので、その時に深く考えるのがいいと思います。これも論理の一環で、自分の価値観と将来の目標にリンクしない学校を選ぶと、エッセイの中でWhy Schoolが説得力なくなりますし、何より合格して進学しても薄い学生生活になってしまうかもしれません。私が過去と現在と未来を重ね合わせて抽出したのは①Diversity ②Cooperation ③Networking ④Locationです。これらの要素を重視してまず「日本人のためのMBAベストスクールガイド」で目星をつけて、7月から始まるAGOS夏祭りや各校説明会にできるだけ参加し、多くのAlumni・Admissionと話をしました。それに加え各校のHPやネットワーキングしてからの情報収集・Alumni面談を重ねて絞り込んでいきました。最終的には自分のスコアを照らし合わせながら現実的な学校へとシフトせざるを得ませんでしたが。志望校選定要因は価値観によりますし、社費の方はTOP〇〇という縛りもあるでしょうから、色んな要素を考えてみて下さい。ランキング・場所・規模・専攻・授業携帯の割合・カルチャー・ネットワーキング等考える要素はいくらでもあります。またMBAはグローバル化が進む中で、Cooperativeなリーダーを生み出したいが為にどの学校にも「Leadership」「Cooperation」など共通の重視するカルチャーを謳っています。どこも同じに見える・・・というのが私の最初の感想でした。違いを見極めるのはそこにいる・いた人達と話した時の感覚が最も大事だと思います。在校生・アラムナイ・アドミッションと話した時の直感は嘘をつかないと思うので、ぜひ説明会や面談・Visitを重ねて頂ければと思います。

 

●インタビュー

 私の場合は最後までスコアメイクに苦しんだので、十分に準備する時間はありませんでした。加えてとにかくListeningとSpeakingに難があったので、エッセイでも突き詰めた自分の軸と論理を英語で話せるようにセルフで特訓したり、レアジョブで毎日聞いてもらいました。その後アゴスのカウンセラーと4回レッスンを行い指摘をもらいながら進めました。営業職なので面接自体は得意でしたし、内容はしっかりしていると言われていたので、英語で話す時のクオリティーを下げないように繰り返し練習しました。ただ面接までたどり着けない学校が多かったので、自分の優先順位はとにかくスコアメイクで面接は後回しでした。皆さんこうならないようにしっかりとスコアメイク頑張って下さい。

 

 日本の面接と違い、基本的にはこちらの良い所を引き出そうとしてくれる面接が多いので、それほど緊張せずに、また準備をしなくてもいいかと思います。私が面接したFuquaやESADEなどまずはこちらをリラックスさせてくれるような話題から入り、オーソドックスな質問を具体的に掘り下げていくという面接が多いです。MITなどは「この場合あなたはどうする?」といった応用の必要な学校もありますので、それらは事前に学校の面接の特徴は調べておくべきでしょう。また当たり前の話ですが、自分が最もアピールできると思う話、向こうが興味を持つであろうという話、学校に貢献できるという話に持っていく為の伏線をインタビューの最中に仕掛けていくことが重要だと思います。答えはクリアに具体的にが鉄則ですが、その中に得意分野にもっていく為の答え方を考えることをお勧めします。

 

●その他提出書類

・大学の卒業証明書・成績証明書

・社費派遣証明書(スポンサーレター)

・TOEFL・GMATのスコア

・パスポートのコピー

・証明写真

 

●アプリ提出後

・UNCなどにはアディショナルエッセイの提出⇒求められていませんでしたし、本来することでもないのですが、受験状況がこれ以上ないほど追い込まれていたので悪あがきをしました。熱い思いとどれだけ自分が学校のカルチャーに合い、貢献できるかを提出済のエッセイに書ききれなかったことを500字程度でまとめました。マイナスには働かないと思うので、何もやらないよりはましだと思います。

 

・アドミッションへのメール攻撃⇒数日に1回はアドミッションへメール攻撃を欠かしませんでした。もちろんスコアに余裕がありスマートに合格すれば一番いいのですが、自分はそういう状況ではなかったので、もし最後にどちらを選ぶ?とアドミッションが悩む状況になった時に選んでもらえるようにと考えていました。

 

私の場合はスコアが土俵にも乗っていないケースが多かったので意味の無いことも多かったですが、日本の大学受験と違ってMBA受験は点数だけではなく人間(アドミッション)が最後は決めるので、心理的な面や政治的な要素がかなりの確率で働くと思います。実際にそれで好転したケースを多く聞いています。絶対的な余裕がなければ最後まで足掻き続けるのも受験の一つのやり方だと思って下さい。

 

●その他役立つ情報

・ネットワーキング

 英語が得意な人も、スコアに余裕がある人もMBA受験はみんながいずれかの段階で必ず苦しみます。またこの苦しみを理解してくれるのはMBA受験を経験している・経験した人達だけです。多くの人には何がそんなに大変なのか分かってもらえませんし、妬み嫉みで心無いことを言う人達もいます。そんな時の為にもネットワーキングは最重要視してください。絶対に一人では戦いきれません。受験仲間やアラムナイ・カウンセラーから有益な情報をもらえることもあれば、受験仲間とどうしようもない苦しみを共有して色々と吐露した方がいい時もあります。また説明かで知り合ったアラムナイやアドミッションとの繋がり(名刺交換やメール交換)が受験の最後に役に立つかもしれません。またこの受験の機会はこれ以上ないほど異業種の人達や優秀なビジネスマン・刺激を与えてくれる人達と出会える場です。私はドメスティックで閉鎖的な住宅業界の営業職でしたので、こんなにもMBA受験で知り合う方々から色んなものを頂けるとは!と目からウロコでした。ぜひ一つ一つの出会い・繋がりを大事にして広く深くネットワーキングをして下さい。必ず最後に皆さんのお役に立つはずです。

 

・キャンパスビジット

 私はビジットを計3回行いました。10月に行った1回目の理由はモチベーションを上げる為です。秋の時点でTOEFLが80点前後と絶望的な状況で心が折れそうな時に、もう1度自分を奮い立たせるため、自分の目指すべき学校を目に焼き付ける為に行ってきました。社費派遣で1年先に延ばすという選択肢がなかったので、30万円を自腹で払いアメリカのトップ校を見て回りました。結論を言うと、行って本当に良かったと思っています。向こうで学ぶ生き生きとした学生や優秀な教授・日本とは違う環境が大変な刺激になり、日本に戻ってからもう1度やり直そうと覚悟を決められました。本来余裕がある人達が行くものなのですが・・こういう行き方もあると思って下さい。2回目・3回目は面接込みでアドミッションに熱意を伝える為です。ビジットしての面接も日本での面接も評価に差はないと言われていますし、英語に自信がない場合は英語力の無さを露呈するリスクがあるから日本でのアラムナイとの面接を選択しろとよく言われましたが、私の場合は普通に受験していては絶対に合格しないスコアでしたので、何か少しでもプラスになればと思い全てビジットでの面接を選択しました。合格を頂いたESADEではそのあたりがうまくいったのかと思います。人間性と職歴を評価して頂いたので滞在中に合格をもらえると確信できました。加えてビジットしての不合格なら納得できるという理由もありました。

 

・アメリカとヨーロッパの違いについて

 私は当初はアメリカの学校を受けて、最終的にはヨーロッパの学校に切り替えました。どちらがいいという議論は避けますが、結果的には自分の求める学校に合格できたと思います。まず私はアメリカの学校を目指した理由は「やはりMBAと言えばアメリカだろう」「アメリカのMBAの授業の方が先進的かつ包括的な気がする」といったぼんやりした内容で、当初ヨーロッパは選択肢にも入れていませんでした。会社の指定も世界のTOP30でしたので、限られた中での志望校選択となりました。途中で切り替えた後ろ向きな要因としてはスコアです。アメリカはスコアを非常に重視し、特にGMATはU. S. News等のランキングにも影響するためかなり厳しいです。私はTOEFLに加えてGMATも壊滅状況に陥ってしまったので、アメリカのTOP校は諦めざるを得ませんでした。GMATの統計から外れるGREに切り替えるという選択肢もありましたが、私の場合はいずれにしてもTOEFLが追いつかなかったので、2014年春の段階でヨーロッパに切り替えました。ヨーロッパはアメリカと比べるとスコアには寛容です。特にGMATは全く気にしないという学校もいくつかあります。その代わり人間性・職歴・功績・カルチャーとのフィットを重視しますので、自分としてはこちらの方が受け入れられやすい状況でした。前向きな要因としてはヨーロッパの学校のDiversityは素晴らしかったからです。私の進学予定のESADEは40カ国以上から構成され、Internationalは95%を超えます。私は志望校のCriteriaの一番にDiversityを置いておきながら、なぜヨーロッパの学校に目を向けなかったのだろうと不思議に思う程でした。一方アメリカはInternational率が大体30~40%の為、本来自分が目指すべき学校はヨーロッパに多くあると思えた為、喜んで切り替えました。これは個人個人の価値観によるので、アメリカとヨーロッパどちらを自分が求めていて、どちらが自分を成長させてくれるかはよく吟味して検討して頂ければと思います。

 

●受験を振り返って

 ここまで苦しかったと書いておきながらなんですが、合格して3ヶ月も経つと何がそんなに大変だったのかと思うほど今はあっさりしています。今回振り返ってみてようやく色々と思い出せたことも多くあります。苦しみを忘れそうなのは、皆さんも私ももっと先の、もっと大きな目標に向かっているからここは通過点でしかないからだと思います。受験が最終目標なんかにならない人達がこのMBA受験にトライしていると感じています。プレッシャーや自己嫌悪で追い込まれる日があるかもしれませんが、そんな時は自分を俯瞰して見てみて下さい。また一歩先のステージに進めるはずです。また受験中は無我夢中でしたが、自分が大きく成長して変化したことを今は感じます。それは周りが自分に影響されて刺激を受けて変わろうとする姿を見るときに強く感じます。きっと皆さんの周りでも皆さんに影響されて既にプラスの要素を与えている、それがMBA受験だと感じます。もちろん本当に大事なのはこの先ですが、誰も応援してくれない、孤独だと思わないで下さい。妬み嫉みもいずれプラスの方向に動き出します。我々の経験を活かして、あるいは反面教師にして、皆さんが無事志望校に合格することを心よりお祈りしています。諦めなければ絶対に大丈夫、苦しい状況でもやり続ければ必ずある日急に道は開けます。皆さんが世界を変える人材として、日本のチェンジエージェントとして羽ばたくことを心よりお祈りしています。最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました。

 

もし私の経験・体験談にご興味を頂きもっとお話を、というありがたいお言葉を頂けるようであれば個人的な相談もいくらでもお受けします。またESADEを受験されたり、バルセロナへお越しの際もぜひお声がけ頂ければと思います。宜しくお願い致します、

PR