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■ 基本情報
【ハンドルネーム】CZ
【進学先】INSEAD
【他の合格校】IE
【途中辞退】なし
【WL】なし
【不合格校】Stanford (インタビュー後ding)
【年齢・性別】29歳・男性
【職歴】総合商社4年
【私費/派遣】派遣
【最終学歴】東京外国語大学
【GPA】3.6
【TOEFL】105 (R28 L27 S23 W27)
【IELTS】7.5 (R8.5 L8.0 S7.0 W6.0)
【GMAT】730 (V40 Q49 IR6 AWA5.0)
【海外経験】高校と大学在学中、東欧の小国にそれぞれ1年ずつ留学、仕事で6ヶ月間米国駐在した他、海外旅行で約20カ国、出張で約15カ国に渡航。
【コメント】
今でこそ多少の海外経験があるとはいえ、18歳まで殆ど北海道から出たことが無く、英語圏での生活経験も昨年(2013年)までありませんでした。また、妻子持ちのため、土日も完全に受験のみに時間を費やすことはできない状況でした。そのため受験前には色々不安があったものの、本気でやれば意外と何とかなった、というのが終わってみてからの率直な感想です。尚、スコアメイクは全て独学で行い、エッセイ作成にあたっても所謂カウンセラーは殆ど使いませんでしたので、費用はかなり抑えられました。致命的に英語が出来ない、という人でも無い限り、MBA受験の大半は独力でも十分対応可能だと思います。
■ なぜ今MBA?
世界で戦うにあたって各国のエース級人材をベンチマークしておきたい、多国籍環境におけるリーダーシップを磨きたい、そして海外で通用する肩書き(修士号がスタンダードの組織、国、地域が増えていることもあり)を身につけておきたいという三つの理由が大きいです。ハードスキルとしての経営学には拘っていませんでしたので、当初は公共政策大学院の受験も考えたのですが、MBAの場合社費で行ける可能性があったこと、人とのInteractionの機会がMBAの方が多そうであったことから、MBA受験を決意しました。
■ スケジュール・費用
・スケジュール
2014年のapplyに対して2013年初頭から準備開始したので、全体的に余裕がありました。スコアメイクにあてた時間は約300時間(GMAT対策のみ)、エッセイにあてた時間は約200時間です。
2013年2月:米国駐在開始を機に受験を決意。TOEFL初受験 105点 (提出スコア)
2013年3月:GMATPrep 1回目 660点 (V35 Q46)、翌日GMAT本番 1回目 640点 (V31 Q47)
初回はスタート地点確認と雰囲気の把握と位置付けてほぼ無対策で受験し、受験後直ちに本格的なGMAT対策を開始。ここから2ヶ月間は、平日約2-3時間、休日7-8時間の勉強を毎日継続。
2013年4月:GMATPrep 2回目 720点 (V41 Q48)、同3回目 700点 (V40 Q46)、UCBとStanfordにキャンパスビジット。
2013年5月:GMAT本番 2回目 610点 (V35 Q39)
猛勉強の末、しかも手応えがあったのにまさかの点数ダウンで3日間立ち直れず。結局、後は本番当日の集中力と運の問題だと判断し(=心が折れ)、勉強量を大幅に減らす。
2013年6月:GMAT本番 3回目 730点 (V40 Q49、提出スコア)、日本に帰国。
3回目は前回の経験を生かし、前日死ぬほどぐっすり寝て、朝にバナナとチョコレートとレッドブルを接種。大して見られないのに時間とエネルギーだけ取られるAWAとIRをかなり適当にこなした上で、Mathに入った所で集中力をMaxにして挑戦。スコアを見たときの喜びと解放感は格別でした。
2013年8月:翌年まで出願を大人しく待つのが辛くなり(社内規程上、社費派遣を目指す場合2014年まで出願を待たなければならなかった)、腕試しでStanfordに出願することを決意。エッセイ作成開始。
2013年10月:Stanford R1出願、IELTS 1回目 7.5
2013年11月:Stanford Interview
2013年12月:Stanford不合格
2014年2月:社費派遣選考を受験、INSEADにキャンパスビジット
2014年4月:社費派遣選考に合格
2014年6月:INSEAD R2出願
2014年7月:INSEAD Interview、IE 出願、IE Interview
2014年8月 : INSEAD 合格、IE 合格
・費用
合計約50~60万円
■ レジュメ
ネットで見つけたフォーマットをベースに、学歴→職歴→その他の三段階構成にしました。
出来るだけ幅広い経験を織り込むようにしたのと、読み手が直感的に理解できるように全ての項目に具体的な数字を書くようにしました。最後にネイティブの英語学校講師に見せ、Brush upしてもらいました。
■ TOEFL、IELTS
初回でそれぞれ105と7.5が出たので、これといった対策はしていません。
英語全般という観点では、高校〜大学時代にケンブリッジ英検(CAE)を取得するための勉強をした他、社会人になってからも日常的に字幕無しで海外ドラマやニュースを見たり小説や新聞を読んだりすることで、英語に触れるようにしていました。また、仕事上、英語を書いたり話したりする機会が多いことが、結果的に良い練習になっていました。
■ GMAT
GMATはその人が元々持っている力(英語力含む)や得手不得手で必要な対策が大きく異なると思います。私の場合、RCとCRは特に対策しなくても安定して高得点が取れたため、Verbalの勉強はほぼSCのみに費やしました。一ヶ月ほどしてSCが安定してからは、Vは模試(GMATPrep及びManhattan GMAT)、本番とも常に35~41点のレンジで推移するようになりました。一方、大学受験の際に手を抜いていたためか、Mathには苦労し、結局模試も含めて一度も50点以上を取ることは出来ませんでした。
全体の順序としては、先ずアゴスの『MBA留学 GMAT完全攻略』で試験の概要を一通り把握し、その後は参考書(マスアカ、GVERB)をやりながらOfficial Guideをひたすら解き、ある程度慣れて来たら模試(GMAT Prep3回とManhattan GMAT模試6回)中心の演習に切り替えました。OGも模試も、納得いかない解答があった場合、問題文の最初の数単語をネットで検索すると必ず誰かが懇切丁寧に解説してくれているページが見つかりますので、重宝しました。
(SC)
私はGVERBという教材(元々中国語の参考書を和訳したもので、誤植が多かったですが、全体としては良い教科書でした)をメインの参考書にして勉強しました。GVERBでパターンを覚えた後は、OGを3-4周しました。SCは費やした時間と得点が比例する科目だと思います。闇雲にやらずに、先ず問題の類型・パターンを覚えることが重要だと思います。
(Math)
マスアカを1周した後、OGを3周ほどやりました。Manhattan GMAT模試も活用しましたが、本番よりも難易度が高く、出題傾向も多少違うため、復習には時間を掛けすぎないようにしました。OGも、結局何度やっても間違ってしまう問題があったため、高難易度の問題を完璧にすることは諦めて、中難易度の問題でミスを無くすことを心がけて49点を狙うことにしました。本番でも、難しそうだったり時間が掛かりそうだったりする問題はさっさと諦め、取れる問題を確実に取ることを意識しました。
(AWA)
試験の当日に模範解答を見て構成を覚え、それを参考にして書きました。
(IR)
特に対策していません。
■ エッセイ
幾つかの学校の設問を見て感覚を掴んだ上で、先ず自分の人格形成・世界観形成に大きな影響を及ぼした出来事及びキャリア上のachievementを、文字制限を気にせずにストーリー調にしていくつか纏めました。その上で、それらを実際の設問/伝えたいテーマに合わせて上手く統合するようにしました。各学校が重視するValuesをインターネットやAlumniとの会話で把握し、それらが反映されるように学校毎に文章構成やwordingを多少変えましたが、自分の核となる部分は変にいじらず、兎に角自分の気持ちを素直に表すようにしました。結果、ある人は「最高に良い」と言い、ある人は「大幅に書き直した方が良い」というような若干極端なエッセイが出来上がりましたが、最後は自分の納得感に従って提出しました。
■ 推薦状
職場の現上司、元上司、元同僚の三名に依頼しました。エッセイと被らないエピソードを書いて貰うようにし、出来るだけ多角的に自分を見て貰えるようにしました。
■ 志望校選定
下記基準で選びました(重要度順)
(1) Competitiveness / Prestige
優秀な学生が集まる学校であることを重視しました。具体的には、所謂米国Top7(HBS, Stanford, Wharton, Kellogg, Columbia, Chicago, MIT)と欧州Top3 (INSEAD, LBS, IMD)の10校から選ぶことにしました。
*ここでいうTop7とTop3は人によって多少意見が変わると思います。また、米州校と欧州校、二年制と一年制をapple to appleで比較することは困難です。
(2) Internationality / Diversity
若いうちに東欧と深く関わり、仕事を通じても多様な国籍・価値観の人々と仕事をする機会が多かったことから、多様性のある環境で視野を広げ、柔軟に思考することの重要性を強く意識していました。この観点からは、基本的に欧州校に分がありました。
(3) Cultural fit
個人的に競争原理の強い雰囲気及び過度に協調的な雰囲気が好きではなく、Laid Backな雰囲気、Matureな雰囲気が好きでした。
(4) Alumni network
卒業生の層が厚く(=ある程度歴史が長く、一学年の数が多い)、世界に広がっていることを重視しました。
調査に当たっては、ウェブサイトや書籍や各種ランキング(個人的には、企業リクルーターによる評価が100%のQS Global 200 business schools reportが最も有用だと思いました)で基本情報を収集した上で、学校のofficialイベント参加、school visit、アルムナイとの会話を参考にしました。結果、上記四つを全て満たすと感じたINSEADを第一志望とし、同校への社費留学を前提に全ての計画を立てることを決めました。Stanfordは、Internationality / Diversityが今一歩だったものの、それを補って余りあるCompetitiveness / Prestigeがあったことと、Laid Back且つ良い意味で個人主義なCultureがとても好きだったため、受験することにしました。ちなみにIEは、(大変失礼ながら)正直殆ど調査していないのですが、GMATのスコアを送ったところStreamlined Applicationなる負担の少ない簡略applicationの案内が来たため、深く考えずにApplyしました。INSEADに落ちた場合はIMDに応募するつもりでした。
■ インタビュー
スタンダードな質問(Why MBA?とかCareer Aspirationとか)に対する回答はある程度整理したものの、基本的にはいずれの学校も敢えて練習や準備をせず、初対面の人と気軽にお茶を飲む、くらいの感覚で臨むようにしました。
StanfordとINSEADは両方ともアルムナイインタビューで、学校の雰囲気通り気取らない感じで、楽しく進みました。IEはマドリードのAdmission officeとのSkype interviewで、「身近にあるものを一つ選び、私に売るためにセールストークをして下さい」とか「M&Mが作られるまでの工程を教えて下さい」とか「アルコールと木の共通点は?」とかトリッキーな質問ばかりで、何を見られていたのか良くわかりませんでした。
■ その他提出書類
大学の成績証明書、卒業証明書
■ アプリ提出後
特になし。合格発表直前は仕事に全然集中できず、困りました。
■ その他役立つ情報
GMAT Club
GMAT関係で分からない問題があれば基本的にここで解説を探せるのと、学校毎の情報交換ページがあります。
2. Aringo
http://www.aringo.com/Harvard_Business_School_MBA.htm
学校毎の基本データや特徴が端的に纏められています。ステレオタイプ過ぎる部分もありますが、学校選びの最初の一歩として非常におすすめです。(リンクはHBSのものですが、ページの最下段から他の学校を選べます)
3. MBA Apply
http://www.mbaapply.com/advice.htm
主要な学校のイメージを車に例えた記事(How would you differentiate the top schools?)が分かりやすいです。但し、これもまたステレオタイプに過ぎる部分があり、且つ記事自体が2010年?と少し古いので、真に受けすぎず、「ざっくりこういうイメージなんだな」という程度で参考にしました。
4. Adam Markus Blog
http://www.adammarkus.com/blog/
著名なエッセイカウンセラー、Adam Markus氏のブログです。学校毎のEssayの分析等、役立つ情報が非常に多いです。
5. Poet and Quants - Handicapping Your MBA Odds
http://poetsandquants.com/2013/09/06/handicapping-your-mba-odds-6/
様々なバックグラウンドの人間に対して、カウンセラー(?)が学校毎の合格可能性を判断するページです。読んでいるうちに、学校の難易度やApplicantの傾向等色々見えてきます。
6. 税理士のMBA受験記
http://ventureinq.jp/mbajuken3/
MBA受験ブログの一つですが、この方の記事は現実的な分析が多く、有用だと思います。
■ 受験を振り返って
先ず言えるのは、MBA受験にあたっては強い決意と覚悟が不可欠であるということです。当然ながら、大学受験や就職活動と違い、通常の仕事をしながら準備をするMBA受験では、時間確保のために多大な犠牲を払わなければなりません。それは友人との時間であったり家族との時間であったり業務時間であったり睡眠時間であったり様々です。更に、キャリア上の機会損失も発生したりします。それらの犠牲を払う強い覚悟が無いと、どこかで折れてしまう可能性が高いと思います。私自身、社内選考及び学校の受験の間に二度、キャリア上重要な海外赴任のチャンスを断ることになりましたし、評価が下がることを覚悟である程度仕事を「放り投げて」早く帰宅するようにした時期がありました。
第二に、早期に自分の実力と学校のレベルを見極め、受験に対して現実的な認識を持つことです。この「こうすれば受かるMBA」も含めて、ネット上にある情報は、基本的に受験をやり遂げた人たち、つまり「喉元過ぎて熱さ忘れた」人たちの成功談ばかりな訳であり、それらを読んでいると何となく「ちょっと頑張れば出来そう」と思ってしまいがちですが、現実にはその人たちの裏に数倍の「途中で受験を止めた人」がいることを冷静に認識すべきだと思います。人によって止める理由は様々でしょうが、実力という意味での最大の関門はやはりスコアメイクで、非帰国子女の場合はTOEFL100点を取れるかどうかが一つの壁と思われます。逆に、そこを突破すれば、後は慣性でいけるように思います。少し話が逸れましたが、兎に角、MBAの受験はこれまでの人生で培ったものを纏めてぶつける、みたいな側面があるので、自分のプロフィール・実力・志向や学校のレベル・特徴を早期によく分析し、現実的な戦略を練ることが重要だと思います。(私の場合、エッセイ未作成、社費派遣資格取得前にあるエッセイカウンセラーに初回無料カウンセリングをしてもらった所、エッセイとインタビュー次第なるも、合格可能性はざっくりHBS 40%、Stanford 30%、LBS 95%、INSEAD 80%で、学校に拘らなければ米国Top 10のどこかには必ず受かる、社費の場合更に有利と言われ、イメージが分かって非常に取組易くなりました)。
繰り返しになってしまいますが、トップスクールの受験は闇雲に始めても上手く行かないので、本当にMBAが欲しいのか、なぜ欲しいのか、そのためにどれだけの犠牲を払う用意があるのか、といったことを先ず冷静に分析・認識し、覚悟を決めるところから始めるのが良いと思います。
皆様のチャレンジを心から応援しています。