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■ 基本情報
【ハンドルネーム】マーシー
【進学先】Cambridge Judge Business School
【他の合格校】なし
【途中辞退】なし
【WL】なし
【不合格校】なし
【年齢・性別】29歳・男性
【職歴】外資系金融機関勤務7年間、宿及びツアー会社立上げ(2014年4月以降)
【私費/派遣】私費
【最終学歴】国立大学経済学部
【GPA】3.2
【TOEFL】106 (R 28 L 28 S 23 W 27)
【GMAT】690 (V 34 M 49 IR 3 AWA 6)
【海外経験】米国交換留学(10ヶ月)
■ なぜ今MBA?
漠然と憧れのあったMBA留学でしたが、将来自分がMBA留学するとは正直思っていませんでした。MBAホルダーの元上司やLBSに留学した元同期の影響を受ける中、徐々にMBA留学を真剣に考えるようになり受験を決意しました。他にも色々な理由はありましたが、大きく分けると以下の三つです。
・人生のステージの一つの区切り、これまでのキャリアの総括
将来地元の田舎に帰りたいとの思いが昔から強くありましたが、帰るタイミングが分からず悩む日々でした。帰る決断をするには、そもそもキャリアの結果は10-20年単位で分かるものだと考えていたので、自分が選んだキャリアをやりきったと言えるのかがひっかかり、どのタイミングで区切りを付けるのかは非常に難しいことでした。
その際、「転職マーケットで自分価値を認めてもらう」、「MBA受験をして名門校から認めてもらう」という二つの方法で最初のキャリアを総括することにし、結果として両方オファーをもらうことが出来ました。特にMBAはキャリアの実績だけでなく、これまでの人生や価値観、これからの人生をエッセイに正直にぶつけたので、これまでの人生の区切りとしては納得感がありました。
・事業を起こして拡大するのに必要な知識・スキルの取得
金融機関を退社した後、ゲストハウスiori と株式会社旅ジョブという二つの事業の立ち上げを行いました。事業計画策定、資金調達、商品開発、マーケティング等を行いましたが、共同創業者と試行錯誤しながらもとにかく前に進むという日々でした。その中で、自分の知識・スキル不足を痛感することが多くありました。共同創業者の理解を得ることが出来たためMBAを通じてEntrepreneurship、Leadership、Marketing、Strategy、Branding等のスキルセットを得たいと考えました。
・多様なバックグラウンドを持つ同世代とのネットワーク
多様性のあふれるクラスの中、Groupで勉強やProjectに取り組むことは、日本では得られない経験だと思いました。実際に現在の私のStudy Groupはインド人、ロシア人、アメリカ人と日本人(私)です。育った環境や考え方、それぞれのモチベーション(就活、勉強、課外活動等)も違う中で結果を出して行くのは大変だと既に感じていますが、この経験を通じて人としての幅を広げることが出来ると思っています。
また、ゲストハウス及びツアー事業では、当初は日本人を顧客としてスタートしていますが、外国人向けにもサービスを提供していく予定です。そのためには各国のマーケットや国民性の理解が必要であり、40カ国以上から人材が集まるCambridge MBAは最高の環境だと感じています。
■ スケジュール・費用
・スケジュール
2013年1月~ : TOEFL対策開始
2013年6月 : TOEFL 106点(提出スコア)
2013年9月 : GMAT対策開始(濱口塾)
2013年12月 :Cambridge出願
2014年3月 : GMAT690点、Cambridgeインタビュー、キャンパスビジット(Cambridge, Oxford, IE)
2014年4月 : Cambridge 合格
・費用
合計略250万円
(エッセイ&面接対策&GMAT 150万円・その他TOEFL、キャンパスビジット代など含む)
■ 予備校選び
TOEFL :独学
GMAT :濱口塾
エッセイ・面接:濱口塾&マシュー
■ TOEFL/IELTS
TOEFLで受験しました。海外留学経験があり仕事でも英語を使っていたため、すぐに100点は超えましたが、その後106点から伸び悩みました。すぐに100点を超えたため予備校に通わず独学で勉強を続けたこと、テストの直前にのみ勉強するサイクルから抜け出せなかったことが、点数が伸び悩んだ理由だと思います。時間を買うためにもスコアメイクにこだわる場合は、予備校に通う方が良いかもしれません。
・Reading
使用したテキストは、iBT対応 TOEFLテスト完全攻略リーディング (TOEFLテスト完全攻略シリーズ)です。
この一冊でReadingの解き方を学んだ後は、毎日なるべく英語に触れることを意識しました。Financial Times、Economics、National Geographic等を購入し、興味を持った記事を保存しておき、時間のある時やテストの直前に速読を意識して読みました。
・Speaking
使用したテキストは、TOEFL TEST対策iBTスピーキングです。非常に多くの練習問題と回答例があるので、その中から自分にとって使い易いフォーマットをピックアップして使用しました。個人的な経験ですが、Speakingの点数はこの本を勉強した後もあまり変化しなかったため、高得点を目指す方は、最初からSpeakingで有名な講師のクラスに参加する方が効率が良いと思います。
・Listening
使用したテキストは、TOEFL TEST対策iBTリスニングです。この本の特徴として、本番よりも内容がかなり難しいことです。リスニングが20点を超えている方は、この本を一通り解いた後、内容が完璧に聞き取れるようになるまで繰り返しCDを聞くことをおすすめします。どの問題もだいたい50-70点しか取れませんでしたが、本番では28-29点で安定していました。
・Writing
使用したテキストは、TOEFLテストライティング・ゼミです。
エッセイの書き方について、細かく解説しており、例文と採点例が掲載されています。この本からフォーマットや役立つ表現を学び、実際にいくつかエッセイを書いた後、オンラインの添削サービスを使用しました。
個人的な感覚ですが、フォーマットが適切、ミススペル無し、且つ500文字以上の基準を満たせた場合は、27-29点で安定していたと思います。
・その他
TOEFLテスト英単語3800 (TOEFL iBT大戦略シリーズ) をレベル4の5割程度まで暗記しました。レベル3まで暗記した時点でTOEFLのReading問題を解くのがとても楽になりました。
■ GMAT
2014年9月からGMATの勉強を開始したためとにかく時間がありませんでした。基本的には仕事と結婚式以外は全ての予定を断り、平日はどんなに帰りが遅くても1時間は復習に時間を使い、土日は両方10時間以上勉強していたと思います。日本人なのにMathの点数が悪く当初苦労しましたが、なんとか37から49まで改善しました。使用した教材は以下の通りです。
・マスアカ
・濱口塾の教材MATH及びSC
・GMAT Prep
マスアカで基礎知識を付けた後、濱口塾の教材に取り組み、間違えた問題を繰り返し(3-4回)解きました。その後、本番直前に、GMAT Prepで本番に近い状態で練習することを繰返しました。但し、GMAT Prepは本番より簡単なため注意が必要です。感覚的にはGMAT Prepマイナス50点前後が本番の点数です。私の場合はGMAT Prepで750点が出た翌日に690点が出ました。
■ エッセイ
濱口塾の濱口先生、Matthewのコンビにお願いしました。2013年の9月にいくつか奨学金に応募しており、実際に出願するまでにはエッセイの骨子は出来ていました。また、第一志望のCambridge一校のみ出願したため、GMATとTOEFLの勉強以外は全てCambridgeのエッセイに集中出来たことが、合否の結果に大きく影響したと思います。
社費の場合は難しいかもしれませんが、個人的に私費の場合は本当に行きたい学校のみ徹底的に調査して出願するのが良いかと思います。具体的には以下の通りです。
・MBAのイベントで志望校のAdmissionとAlumniと繋がり、質問出来る状態にする
・志望校に関する情報を可能な限り集める(ホームページの全ページを印刷、Clear Admitの資料、在校生・卒業生とSkype等)
・その上で、志望校のAdmissionが日本からどんな生徒が欲しいか徹底的に考え、自分はどの枠(金融、アントレ、ソーシャル等)で戦うのかを明確にする
■ 推薦状
私費留学で会社に伝えていなかったので、転職された先輩と信頼出来る香港の同僚に内密にお願いしました。事前にMeetingをさせて頂き、自分の強みや弱み、そしてそれらを伝えるストーリーについて相談に乗って頂きました。二人とも英語に問題がなかったので、こちらで整理したものを元に英語でコメントして頂きました。その後、カウンセラーに見てもらい、先輩と同僚の推薦状を併せて伝えたい一つの人物像が浮かび上がるように重複部分等の調整を行いました。
■ 志望校選定
以下の理由からCambridgeを第一志望としました。
・1年のMBAプログラム且つClass sizeが150人程度と小さい
2年間はコスト的に難しいと感じていたので、奨学金が取れなかった時点で2年生は完全に選択肢から排除しました。150人というちょうど全員お互いの顔が分かり仲良くなれるサイズは魅力的でした。
・アントレプレナーシップ、ソーシャルビジネスに力を入れている
ゲストハウスとツアー事業を通じて、地域活性化に取り組むという明確な目標があったため、アントレプレナーシップとソーシャルビジネスに強いCambridgeに魅力を感じました。また、将来小さな町に帰ってビジネスをしたいという人間に合格を出したという事実が、ランキングにこだわらないCambridgeの懐の深さを感じさせます。
・2つのConsulting Projectがプログラムに組み込まれており実践的
典型的なMBA後のキャリアであるコンサルティング業界に就職する気はないものの、コンサルティングの仕事を疑似体験することは非常に価値があると考えました。コンサルティング業界出身の同期も多く、Projectを通じて彼らの仕事の進め方を学びたいと考えています。
・世界的総合大学でありビジネス以外の人脈も形成可能
College制度(http://cambridgemba.blog32.fc2.com/blog-entry-38.html)のお陰で多様な分野を学ぶ人達と知り合えます。私はJesus collegeに所属していますが、これまでCollegeを通じて出会った人の選考は、物理、数学、歴史、英文学、経済学、言語学、癌研究、機械工学、生化学等本当に様々です。直接ビジネスに活きることはあまりないかもしれませんが、そういった人達と食事をしたりして時間を共に過ごす中で、様々な世界や価値観に触れることは面白いです。
・アジアでの強いブランド力
日本を含むアジアでのブランド力はハーバード、スタンフォード並みと聞いています。私はアジアとのビジネスに可能性を感じているので、アジアにおけるプレゼンスとAlumniネットワークはとても重要であり、最も重視したポイントの一つです。
■ インタビュー
こちらもMathewにお願いしました。Matthewの面接対策は本当に良く出来ていると思います。まず最初に骨格となるストーリーを一緒に作ることから始め、基本的な質問についても実践しながら回答を練っていきました。毎回違う質問を投げかけてくれるため、回数を重ねるごとにどんな質問が来ても打ち返せるようになりました。全部で10回(各1時間)Skypeで模擬面接を行いました。面接当日の早朝にも時差がある中対応して頂き本当に感謝しています。
■ 受験を振り返って
仕事をしながらMBA受験をするのは本当に大変だと思います。また、私費で会社に内緒で受験する場合は、忘年会や新年会も断れない等私費特有の辛さもあるかと思います。
そのような状況において、MBA受験を成功させるのに一番重要なのは、モチベーションの維持だと感じました。そのためには、早い段階から自己分析を行い、Why MBA、Career goalを早めに明確にすること、モチベーションを高めてくれる友達、言葉、音楽、本、過去の出来事等を理解すること、そして心が折れそうな時はいつでもそれらに戻れる環境をつくることが大事だと思います。悔いを残さぬように最後まで諦めずに頑張ってください。
私自身、受験直前に推薦人が相談する前に勝手に内容を書いて送付するというトラブルがあり、一時はMBA受験を断念(2013年12月)したにもかかわらず、第一志望に奨学金付で合格できたのは最後の粘りのおかげだったと思います。
CambridgeのMBAが始まってから約3ヶ月が経ちましたが、想像以上に充実しており満足しています。特にCVP(Cambridge Venture Project)というコンサルティングプロジェクトでは、多国籍なチームでベンチャー企業にコンサルティングを行うという経験から多くを学びました。また、総合大学であるCambridgeが提供する学部を超えた繋がりや学びを実感し、Cambridgeを第一志望に選んで良かったと感じています。
また、個人ブログで(事業の内容等も入っていますが)より詳しくMBA受験やMBA生活について記載しておりますので、もし宜しければご覧いただければと思います。
個人ブログ http://iiyoiiyoiiyo.blogspot.co.uk/
最後に、もし何か疑問点、お役に立てることがございましたら、お気軽にご連絡いただければ幸いです。
私自信多くの先輩方よりアドバイスいただいたので、受験生の皆様に少しでもお役に立てればと思います。
以上、最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。皆様の今後の人生が素晴らしいものになるようお祈りしております。
■ 基本情報
【ハンドルネーム】MO
【進学先】Harvard Business School
【他の合格校】なし
【途中辞退】なし
【WL】Wharton
【不合格校】Stanford, Columbia, Haas
【年齢・性別】27歳・男性
【職歴】外資コンサルティング勤務3年
【私費/派遣】派遣
【最終学歴】国立大学院工学系研究科
【GPA】83/100(学部時代), 3.9 (大学院時代)
【TOEFL】108 (R 29 L 27 S 24 W 28)
【GMAT】710 (V 36 M 49 IR 6 AWA 5)
【海外経験】0-3歳中国に滞在、コンサル勤務時代に語学留学(イギリス1ヶ月・アメリカ5ヶ月)
【コメント】
とにかく絶対MBAに行きたかったので、できるだけのことをやりましたが、思い通りにいかないことばかりでかなり焦りましたが、最終的には運良く合格がもらえて本当に良かったです。未だになぜ受かったのかよくわかっていませんが、とりあえず自分の経験をまとめましたので、ご参考までにお読みいただければ幸いです。
■ なぜMBAか?
学生の頃からずっと経営に興味があって、いろいろ勉強していく過程で、多くの経営者がMBAを持っていたので、興味を持つようになりました。海外(特に欧米での)経験があまりなかったため、視野を広げるいい機会だと思いましたし、一度キャリアを考えなおす良い機会だとも思って、MBA受験をしました。
また、2年間という期間を利用して、以前から興味のあった起業にもチャレンジしようと思っていました。先日、HBS等の学生から受験勉強の個人指導・アプリケーションに関するアドバイスを受けられる新しいサービスを立ち上げたので、もし興味がありましたら、見てみてください。(一番下でもう少し詳しくご説明します)Paribis(ペアビス):https://pairbis.com/ja
■ スケジュール・費用
・スケジュール
2012年10月 : 語学留学2ヶ月目時点でのTOEFL 89点
語学留学に来ているのに全然点数上がっていないことに焦る
2013年4月 : 語学留学終了後初のTOEFL 98点
語学留学中にスコアメイクを終わらせる予定が全く届かず焦る
でもGMATもそろそろ始めなければ、ということでGMATも対策開始(@濱口塾)
2013年5月 :スコアができてない状態だが、カウンセラーの枠が埋まることをおそれ、契約を結ぶ
2013年6月 : TOEFL108点
あと1点が届かない、、、(結局このスコアで提出)
その後もTOEFLは受け続ける
スピーキングを安定させるために、E4TGに通い始める
2013年7月 : 2ヶ月間、会社から無休休暇をもらい、GMATに専念
GMATの勉強だけだと飽きるので、エッセイの格子についてカウンセラーと話し始める
2013年8月 : GMAT 640点(第1回)
2013年9月 : 職場復帰:GMAT 650点(第2回)
本当に間に合わない気がしてきて焦る
2013年10月 : GMAT 710点(第3回)
東京会場が埋まっていて、大阪での受験
全く手応えはなかったものの、まさかの700超えで半泣きしました
2013年11月 : 推薦状を上司にお願い
2013年12月 : エッセイに集中
2014年1月 : エッセイを正月徹夜で書き上げ、5校にギリギリで出願(第2ラウンド)
2014年2月 : 面接の練習しつつも、全然Inviteが来ず焦る
HBS:TOEFLのスコアが足りず、ほぼ記念受験で出したのに運良くInviteが来て、面接
Wharton:他の日本人と比べて遅れてInviteが来て、オンラインでグループ面接
2014年3月 : HBSから合格通知、WhartonからWL通知、Stanford、Columbia、Haasから不合格通知
MBA受験終了
・費用
合計約150万円
(TOEFL受験料:40万、GMAT受験料+塾:45万、エッセイ&面接対策75万円等)
■ 予備校選び
TOEFL :独学
GMAT :濱口塾(問題の質と先生がいつでも質問OKかで判断)
エッセイ :カウンセラーB(会社の先輩達の合格実績から判断)
面接 :Reve consulting
その他相談 :江戸義塾
■ レジュメ
カウンセラーと夏の段階でアイデア出し
■ TOEFL
本当に苦しみました。。。特にリスニングが苦手だったので、そのせいでスピーキングもライティングも何を言っているのか、わからずに苦労しました。これまでの受験などの経験から、個人的には勉強をたくさんするというよりも、慣れて点数を上げるタイプだったのでとにかくたくさん受験しました。108点が出た後も、将来後悔したくないと思ってひたすら最後まで受け続け、学生の頃から合わせると累計20回受験しました。勉強の教材はTOEFLの過去問(Practice Online)を中心にやっていました。だんだん、各セクションの点数が上がってきても、同時にいい点数が出るわけではなく、歯がゆい思いをしました。人それぞれの方法があると思うので、ぜひ自分にあった勉強方法を思い出してやってみてください。
・リーディング
3800の単語帳で単語を頑張ってやってはいたが、もともと暗記が苦手なので、全部は覚えられず、それよりも問題を解いていくうちにある程度慣れるようになっていきました。
・リスニング
シャドーイングなどいろいろトライしても長続きしないので、結局は問題を解いていくうちにある程度解けるようになりました。
・スピーキング
たまに高い点数が出ることがありましたがが、点数が安定しないので、テンプレートを作ったのと、E4TGに通いました。その後1回だけ26が出ましたが、他のセクションの点数が出ず、結果出願スコアにはなりませんでした。
・ライティング
何が点数を左右するのか、いろいろ試行錯誤しましたが、最終的には、多様な表現(疑問形や普段使わない言い回し)を入れることで多少上がる気がして、それを心がけていました。
■ GMAT
10月でスコアが出なければエッセイに使う時間が足りなくなるという点で、GMATの方が締め切りが明確だったのでかなりストレスでした。塾に通い始めて、結構たくさんの問題を解きましたが、全然スコアが上がりませんでした。ふと昔間違えて問題を解いてみると、同じように間違えていて、全然理解せずにただ闇雲に解いているだけの状態になっているということがわかって、途中から量よりも質を重視するようにしました。結果として、710点というスコアが出ましたが、おそらく実力的にはそこまでいっていない気がするので、先輩達はよく「GMATは運だ」という人がいたけど、自分の場合、本当に運だったと思います。
■ エッセイ
トップ校に行った会社の先輩達が多く利用していたカウンセラーBにお願いしました。彼はNY在住だったので、語学留学中に実際にNYで会って、どんな人か確かめ、比較的人気のカウンセラーだったので、スコアメイクができていない状態ですでに契約した。早めに契約したおかげでテスト勉強に飽きたときに、エッセイに少しずつとりかかることができ、最後急いでエッセイを書き上げる時の土台となってよかったです。
彼の強みは英語の編集力かなと思います。自分の言いたいことの表現を直したり、文字数を削ったりなどに長けていると思います。一方でコンテンツに関しては、質問などで深堀してくれようとはしますが、その質問が普通すぎて、正直あまり役には立たなかったです。自分の場合は、むしろ先輩らと話している時や自分で悶々と考えている時のほうがよくアイデアを思いつくことができました。なので、途中から英語の編集だけをお願いするようになっていました。
ちょっと残念だったのは、前払いというシステムのせいか、あまりお客として扱ってくれないところでした。コールに5分くらい遅刻すると結構怒って「次遅刻したらコールしないから」と言われたり、エッセイの締切直前になって、変更したい部分があって、数分あれば終わる量を少し見てもらいたいとお願いしたところ、「こんな直前に言われてはできない」と言われて、結局見てもらえず返信が来なくなったり、しました。どちらも僕が悪いのですが、他のカウンセラーではそういうことはなかったので、驚きました。カウンセラー選びは実績だけじゃなくて、実際に先輩の話を聞いてどんな感想を持ったか聞いてみるといいと思います。
■ 推薦状
推薦していただく方を選ぶにあたっては、一緒に働いた期間や国籍、志望校出身か、社内の人か、クライアントか等いろいろ要素があって、どうやって選ぶべきかかなり迷いましたが、エドと相談して結局、両方ともプロジェクトの上司にお願いしました。推薦状の質問を調べてみると結構分量が多い学校があるので、逆にプロジェクトで長く一緒に働いていないと、自分についてそんな分量書けないのではないかと思うので、一番近い2人にお願いして正解だったかと思います。
■ 志望校選定
重視したクライテリアは下記の通りです。
・2年制かどうか(こんなに準備してせっかく行くので)
・自分がそこに行っているイメージがわくかどうか
・(一部の学校については)気候が良いかどうか
HBSにしか受かってないので、選択はできないですが、HBSはケーススタイルでの講義や授業に対するコミットメント(意外にそこまで競争的でない!)、キャンパスの綺麗さがいいと思います。
■ インタビュー
【HBS】
Reve consultingのシシリアに面接の練習をお願いしました。シシリアは昔ハーバードのAdmissionで面接をしていた(Business schoolではないもよう)らしく、とても勉強になりました。実際に面接を受けた際の雰囲気ともかなり似ていて、とてもよかったです。HBSはAdmission Officeの人が面接官を務めるので、レジュメなどの提出書類をかなり読み込んでいて、なぜMBAか?といったベーシックな質問ではなく、最初から深い質問を聞かれました(ただ、圧迫感はまったくなく、終始穏やかな雰囲気)。面接終了後、24時間以内にReflectionを提出して終了です。
【Wharton】
江戸義塾でグループディスカッションの練習に行って、だいぶ感覚をつかめたような気がしましたが、面接に呼ばれたのが遅く、東京での面接の枠が埋まっていたため、スカイプのようなシステムを使ってのグループディスカッションでした。メンバーはアメリカの軍人in アフガニスタン、ケニア人、南ア人と英語ペラペラのグループに入ってしまい、頑張って議論をリードしようとしましたが、あえなく撃沈しました。。。
■ その他
・キャンパスビジット
キャンパスビジットについては、もともとあんまり乗り気ではなかったですが、実際に行ってみると学校の雰囲気などが想像と違っていてイメージが変わるのでおすすめです。ハーバードに来たときは、キャンパスの綺麗さに驚いて、寒いのが苦手な僕でもこれならここに来たい!と思えるようになりました。笑
また、Class visitに行くまでは、ハーバードの学生は競争的という印象でしたが、実際に授業を見てみるとむしろ程よい緊張感という印象で、実際のビジネスとは違う、学校での疑似体験にはこれくらいの真剣さがあった方がちょうどいいと思うようになり、志望度が上がりました。
■ 受験を振り返って
1年半ずっと一つの目標に向かって頑張りながらもなかなか結果がついてこないという日々は結構辛いものがありましたが、同時に本当に周りの多くの方々から応援していただき、特に推薦者のお二人には正月の時間も頂いたりと、本当に自分は皆さんから支えられて生きてるんだなと改めて実感するいい機会となりました。
あと、HBSはTOEFL109が足切りという印象を持っていましたが、必ずしも必要ない(同期でもう一人109未満の人がいます)ので、TOEFLのスコアで諦めたりせず、ぜひ受けてみてください。日本人受験者が減っているとのことなので、ぜひ皆さんの受験をお待ちしております。
駄文ではありましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。皆様が成功されることを心よりお祈りしております。
■ おまけ(告知)
上でも少し書きましたが、アメリカに来て新しいサービスPairbisを立ち上げましたので、少し告知させてください。
Pairbisは英語学習やアメリカ大学/大学院受験のためのマッチングサイトです。このサービスでは、HBSを含めアメリカトップ大学の学生から、英語からTOEFLやGMATなどの試験、アプリケーションやエッセイ等まで様々なトピックについて学ぶことができます。入会金、月会費など一切なく、1レッスンからお気軽に始められます。今後、講師の大学やサイトの機能を順次拡大していく予定です。MBA受験をされていて、実際の在校生から学んでみたい等、少しでもご興味があれば、ぜひご覧になってみてください。よろしくお願いします!
Paribis(ペアビス):https://pairbis.com/ja
■ 基本情報
【ハンドルネーム】Tetsu
【進学先】UC Berkeley Haas School of Business
【他の合格校/WL/辞退】なし
【不合格校】Harvard / Stanford / MIT (全てインタビュー無し)
【年齢・性別】31歳・男性
【職歴】自動車メーカー 8年(海外営業企画/マーケティング/オペレーション)
【私費/派遣】私費
【最終学歴】大阪大学法学部
【GPA】3.13
【TOEFL】107 (R 29 L 28 S 23 W 27)
【GMAT】710 (V 39 M 48 IR 6 AWA 4.5)
【海外経験】大学3年次にアメリカへ交換留学(5ヶ月)、ブラジル駐在(14ヶ月)
【コメント】
MBA受験は情報戦だと思います。僕の場合は、2011年12月に初めてTOEFLを受けてから2年間かかりましたが、もっと情報集めに時間を割いて効率的にやれば1年でもできたのではないかと思っています。特に、受験校の選択と、合格者のプロファイルの分析などをやっておけば良かったなと後から痛感しました。また、エッセイ以外のほとんどのプロセスを独学でやりましたので、人によっては合う合わないがあると思います。あくまで一事例として見て頂ければと思います。
■なぜ今MBA?
下記のいくつかの要素を総合的に考慮して判断しました:
▪️ドメスティック企業でのキャリア進展スピードの遅さへの行き詰まり感 (会社)
▪️ 20年/30年後の日本を考えたときに感じる、漠然とした不安と自己投資の必要性 (社会)
▪️ 新興国(中南米)での駐在経験を経て、日本の製造業/サービス業の新興国での進出の遅れを痛感。
グローバル展開の成熟期を迎えていた前職での経験を、他社/他産業にも生かして、日本企業を
もっとグローバルにして行きたいと感じた。そして、その為に不足するスキル(リーダーシップ/人脈/ハードスキル)を補うためにMBAが最適と判断 (キャリア)
▪️ 目の前に分かり易くかつ辛いチャレンジが無いと生きている気がしない性分 (性格)
■ スケジュール・費用
2011年12月 TOEFL1回目受験。92点。
2012年5月 TOEFLのライティングの学校に通う(AGOS)。6月に103点獲得し、GMAT受験開始
2012年8月末 GMAT1回目。630点。
2012年9月末 GMAT 2回目。680点。目標未達だったもののカウンセラーに相談したところ、
プライオリティはTOEFLというコメントを受け、GMAT一旦終了。TOEFL勉強を再開。
2012年10月末 TOEFL107点獲得。目標未達も時間切れ。TOEFL終了。
2012年12月末 HarvardとColumbiaの2校に、2ndラウンドで出願。
2013年2月 両校から不合格通知受領。面接にも呼ばれず、地球上で一番凹む。
2012年2-4月 心の回復の為と、仕事の忙しさにかまけて、ここから3ヶ月くらいMBAのことを忘れる。
2013年5月 一念発起し、スクールビジット実施。Harvard、MIT、Columbia、Stanford、Haasの5校をビジット。立ち直ってGMATを再開するやる気を出す。
2013年6月 GMAT三回目で710点獲得。GMAT終了
2013年8月 フルブライト奨学金出願。9月不合格通知受領。
2013年9月 Harvard 1stで再出願。12月に不合格
2014年1月 MIT、Stanford、Berkeleyの3校に2ndで出願。
2014年3月 Bekeleyから面接招待あり、東京で面接実施。3月中に合格通知受領。
MITとStanfordは面接無しで不合格。受験終了
・資金
受かってもいないことに時間と精神を使うのは不毛だと感じたので、フルブライトに落選した時点で、資金繰りついては一旦忘れることにしました。私費受験者にとって、大変であることは間違いないですが、受かってから考えるべきだと思います。
TOEFL・エッセー:AGOS
Agosで作成。
一回目の受験で92点と実力不足を実感し、地道に英語の基礎能力の向上を始め、結局、5ヶ月くらい地道な作業をしました。(CNNヒアリング/発音矯正レッスンなど)。振り返って考えると、ここでの時間ロスが一番もったいなかったと思います。TOEFLはあくまで試験と割り切って、試験への慣れとテンプレート対策に注力すれば、もう少し短期間で乗り切れたと思います。以下、各セクションでの対策状況をまとめます。
<Reading>
EconomistやNewsweekのリーディングを地道にやりました
<Listening>
とにかく耳の慣れの為に、家にいる間は常にCNNを流し続けるようにしました。単純ですが、一番効果があったと思います。
<Speaking>
ご多分に漏れず苦労しました。家庭教師をつけて発音矯正をやったり色々と工夫しましたが、
最終的にはテンプレートを固めて、23点で安定させるように努めました。
<Writing>
こちらも地道に学習をしていたものの、あまり効果を実感できずAGOSの講座をとりました。
テンプレートでかなりすっきり整理ができ、安定して点数が出るようになりました。(初めから行っておけばよかったと思う。)
教材は、Official Guideを使いました。あとは、自分で各セクションの特徴や過去に間違った問題のまとめを作成して、それを繰り返し覚えるようにしました。下記に点数推移を載せておきます。
TOEFLと比べて、相性のいい試験だったので、独学でやりました。 まずは、AGOSのGMAT完全攻略という市販の本を読んで、そのあとはひたすらOfficial Guideを解き続けました。その中で、自分の間違えるパターンを記録していき、間違えやすい部分を潰していきました。 あとは、途中で間が空いたので、思い出すのに苦労しました。一息にやることをお勧めします。
エッセーはAGOSのカウンセラーを頼りました。特に、リサーチなどをしたわけではなく、
利便性が良かったのでAGOSにしました。結果としては非常に信頼出来るカウンセラーに会うことができ、120%満足しています。非常に経験のあるカウンセラーで点数やバックグラウンドなどを総合的に判断して的確なアドバイスをくれました。
受験後、いろいろな人の話を聞くと「あのひとはいい、あのひとはダメ」といった評判を耳にします。
おそらく、ネット上でもそういった評判が溢れていると思います。個人的にはそういった評判は気にせず、 一度セッションを持って、そこでカウンセラーとのフィット感があるかどうかを判断しました。
エッセイカウンセラーはめちゃくちゃ重要です。特に、Stanfordのような壮大なエッセイを求める学校への対策については、 幼少期からの経験を掘り返して自分がどんな人間なのかを見つめ直すようなプロセスが必要です。 もし、周りの上司や友人にMBAホルダーがいるのであれば別ですが、そうでなければカウンセラーに頼るしかありません。 しっかりと会話をして、自分の目で信頼出来るカウンセラーかどうかを判断していくしかないのではないかと思います。
N/A
■ 志望校選定
(School Visit/学校選び)
School Visitは個人的には絶対にやるべきだと思います。
ネットの情報だけではわからない本当の学校の雰囲気がクラスビジットやアドミッションとの会話の中で見えてきます。個人的には、あまり期待をしていなかった学校に非常に魅力を感じたり、逆に凄く行きたいと思っていた学校が全然魅力的ではなく、結局、出願しなかったり、、、と出願戦略を考える上で一番重要なファクターになりました。最終的には、アントレ教育で群を抜いているMIT/Berkeley Haasと、総合力が圧倒的なHarvard/Stanfordの計4校へ出願しました。
私の場合はインタビュー準備はほとんどせず、自然体で臨みました。
エッセイの作り込みの過程で何度も何度も反芻してきた言葉なので、特別な準備はせずに、今まで考えてきたことを正直に答えました。逆に、これまで準備していなかったことも正直に「わかりません」と答えました。結果としてはそれが良かったのではないかと思います。Haasは、Alumni Inteviewを東京のカフェで行いました。
■ その他提出書類
N/A
■ アプリ提出後
N/A
■ その他役立つ情報
N/A
■ 受験を振り返って
公開する内容ということで、表面的な部分も多々ありますので、もし具体的にご質問等あればご連絡を頂ければと思います。MBA受験/留学はものすごい労力と機会コストがかかります。周りに相談してもネガティブだったり理解されなかったりすることもあります。ただ悩むようであればまずはトライしてみてはと思います。受験は孤独だと思いますが、自分もこのサイトやいろいろな方のブログなどに励まされて頑張れました。ほんの少しでも今後の受験生の参考になれば幸いです。
【ハンドルネーム】ねじまきてりー
【進学先】National University of Singapore
【他の合格校】Chinese University of Hong Kong, University of Hong Kong
【年齢・性別】32歳・男性
【職歴】大手地方銀行3年(個人営業)、金融情報ベンダー系研究所7年(株式アナリスト)
【私費/社費】私費
【最終学歴】早稲田大学第一文学部
【GPA】3.8
【TOEFL】98(R:27、L:24、S:22、W:25)
【GMAT】580(V:23、Q:47)、AWA:3.5、IR:4
【海外経験】短期留学のみ
■なぜ今MBA?
社会人になって約10年が経ち、自らの成長が鈍化していると感じるようになりました。今後の成長のためには、自らのComfort Zoneを突き破って、新たな環境に挑戦するべき時期に差し掛かっていると感じ、MBAへの挑戦を決断しました。
これまでのキャリアで、ファイナンスや会計を中心にある程度のハードスキルを蓄積してきました。ただ、担当する業務が限られていたこともあり、こうしたハードスキルをビジネスの現場で十分に活用できていたとは言えません。「金融や会計のスキルを使って、日本企業の発展や社会問題の解決のために働きたい」。この思いを実現するためには、幅広くビジネス全体を学んだり、ソフトスキルを磨くことが大切だと感じるようになりました。
MBAには、多様な国籍、多様なバックグラウンドを持った仲間が集まります。彼らと学び、切磋琢磨することで、自分自身を成長させたい。そう考えたとき、MBAは自分にとって最適の環境だと感じました。
■スケジュール
MBA受験は1つの大きなプロジェクト。タイムマネジメントと適時適切な効果測定が重要なポイントです。自分自身は、スケジュール管理がうまくいかず、結果的に目標スコアに届かないまま出願することになりました。また、職場での業務量の増加、結婚式などから、公私ともに忙しくなり、勉強時間の確保に苦しんだ毎日でした。
以下、主なスケジュールをご紹介します。
・ 12年9月、予備校(AGOS)へ入学。TOEFL対策講座を受講開始。腕試しにTOEFLを受けるが、70点台の点数に衝撃を受ける
・ 13年6月、TOEFL98点(その後も何度か受けたが、結局このスコアで出願)
・ 13年7月、予定よりも遅れてGMAT対策を開始。VerbalはAGOS、Mathは独学
・ 13年10月、1回目のGMATで衝撃の490点(Verbal:17、Quantitative:41)
・ 13年11月、2回目のGMATで580点(Verbal:23、Quantitative:47)。時間切れのためこのスコアで出願
・ 13年12月、出願校を確定し、書類作成を開始。推薦状を依頼
・ 14年1月、NUSとCUHKに出願
・ 14年2月、HKUに出願。その後、2月後半から3月前半にかけて、3校のインタビュー(Skype)
・ 14年3月、NUS、CUHK(奨学金付)、HKU(ただし、交換留学は復旦大学限定)から合格通知を受け、受験を終了
■費用
約110万円
予備校:70万円(AGOSのTOEFL対策、GMAT対策)、試験費用30万円(TOEFL、GMAT)、その他10万円(書籍、出願料、推薦状の翻訳費用など)
■予備校選び
TOEFL:AGOS
GMAT:AGOS
エッセイ・レジュメ・インタビュー対策・カウンセリング:なし
■TOEFL
98(R:27、L:24、S:22、W:25)
海外経験が少ない受験者の場合、Speakingで20点台後半を出すのはなかなか難しいものがあります。受験の目安となる100点を目指すには、Readingで30点近い得点を取った上で、ListeningとWritingで20点台後半を狙うのが定石だと思います。また、SpeakingでもListeningでも、一定のReading力やListening力が必要なので、まずはReadingやListeningの力を高め、WritingやSpeakingに移行することをお勧めします。
(1) Reading(最高点29)
・ 語彙力を高める(「TOEFLテスト英単語3800」など)。語彙問題を落とすのは痛い
・ 速読力を高める(文章をすべて読まなくても一定のスコアは取れるが、高スコアを目指すには、メリハリをつけて文章全体に目を通しておくとよい)
(2) Listening(最高点27)
・ シャドーイングなどの地道なトレーニングが重要(努力が結果に結びつくセクション)
(3) Speaking(最高点22)
・ 型を覚える(型にはめて話せば、悲劇的なスコアは取らずに済む)
・ 自分が使いこなせる論理展開のパターンを増やす
・ 問われやすい内容について、普段から自分の考えをまとめておく
(4) Writing(最高点25)
・ テンプレートを使いこなす(文章の骨格が作れる)
・ 文章を肉付けする上で有用な汎用表現を増やす
■GMAT
580(V:23、Q:47)、AWA:3.5、IR:4
多くの日本人受験者にとって、GMATのVerbalは鬼門です。とはいえ、総合スコアはMathとVerbalのスコアテーブルから算出されるので、ある程度はMathでカバーすることがきます。Mathで50点前後のスコアを取り、Verbalでの落ち込みをなるべく抑える。これが基本的な戦略になります。また、早めの段階で模試を受けて、試験の環境を体験し、効果測定をしておくことをお勧めします。
(1) Verbal
AGOSに通いました。ただ、TOEFLのReadingと比べて格段に難しく、正直最後までコツをつかむことができませんでした。基本的には、予備校などで解法パターンを学び、問題演習で実力をつけるというアプローチになると思います。
実際の試験では、序盤の問題を慎重に解くこと、解答時間を意識して取り組むことが重要です。最後は時間切れになることも多いので、ランダムクリックもやむなしですが、タイムマネジメント次第で、ランダムクリックの回数を減らすことができます。
(2) Math(Quantitative)
インターナショナルマスアカデミーの教材を使って、独学しました。ただ、時間に追われて結局テキストを1度回しただけでした。もう少し時間があれば、スコアが伸びたのではと残念な気持ちはあります。
Mathの出題内容は、概ね高校数学以下。多くの日本人には比較的取り組みやすい試験だと思います。試験に臨む際は、数学用語を英語で覚え、解答のルールを身に付けておきましょう。
■エッセイ
費用対効果を考え、カウンセラーは頼まず、自力で執筆しました(通訳・翻訳を仕事にしているバイリンガルの友人に、最低限の添削は依頼しました)。アジアのビジネススクールに絞って受験したため、どれだけ洗練された英文を書くかよりも、どれだけ中身のあるエッセイを書くかを重視しました。
具体的には、(1)キャリアや人生の棚卸を行い、自分の強みが何なのか、MBAでどこを伸ばしたいのかを明確にする(2)設問の趣旨や学校が求める資質を分析する(3)具体的な事例を盛り込みながら、設問に過不足なく回答する(4)オーソドックスな回答を基本にしながらも、その中で自分の人間性や情熱を伝える(5)自分が学校やクラスメートに対してどんな付加価値を提供できるかを考える――といったポイントです。また、ファイナンス関連のバックグラウンドを持った受験者はたくさんいるため、自らが取り組んでいる社会貢献活動(カンボジアの孤児支援、震災後の復興支援)などについても言及しました。
■推薦状
会社の上司と同僚にお願いしました。エッセイやレジュメと整合性が取れるように、あらかじめエッセイやレジュメにどんな内容を書き込むか、お話をさせていただきました。私自身をよく知っていただいている方ということで、職位にはこだわらず、なるべく関係が深い方にお願いしました。
■志望校選定
なぜシンガポールのビジネススクールを選んだのか?最大の理由はDiversityです。シンガポールは、様々な文化や民族、言語が混じり合った多様性のある環境で、北米のビジネスクールなどと比べても、Diversityの面で優位性があります。世界有数の金融センターであり、多くのグローバル企業がシンガポールにアジアのヘッドクォーターを置いています。中国、インド、ASEANという、日本企業にとって重要な3市場について、バランスよく学べる点も重要なポイントです。
NUSは、大学そのものの知名度も高く、MBAプログラムも各種ランキングでアジア上位の一角を占めています。Facultyや学生の多様性も高く、金融関係に強みがあるのが特徴です。Globalな視点を保ちつつ、アジアについて深く学べる点も大きな魅力と言えるでしょう。また、シンガポールは食べ物も美味しく清潔で安全。英語や中国語が幅広く通じるほか、在留邦人も多く、生活面での不安はありません。
なお、私にとっては香港もとても魅力的な場所でしたが、最終的には、インドやASEAN市場との関係も深いシンガポールに優位性があると感じ、シンガポールを選びました。
■インタビュー
各校とも、スカイプでインタビューを行いました(希望すれば現地で面接を受けることもできます)。インタビュー時間は30分程度。3校とも質問は概ねオーソドックスな内容で、「Introduce yourself」、「Why MBA?」、「Why NUS?」、「Future career」などが問われました。私の場合、会社を休職し、私費で留学するため、「同じ会社に戻るのか?」、「戻った場合、処遇や給料などに何か変化はあるのか?」、「長期的なキャリアゴールは何なのか?」など、キャリア面での質問を多く受けました。
また、証券アナリストという職業柄、「日本企業で何か注目すべき動きはあるか?」、「アジア経済のどんな側面に注目しているか?」、「中国経済の見通しは?」などの質問もありました。印象的だった質問は、NUSで最後に聞かれた「明日の朝、有名な企業経営者に会えるとしたら、誰に会いたいか?」でした。
■その他サポート資料
スコア面での不足を補うため、USCPA(米国公認会計士)のLicense、CMA(日本証券アナリスト協会検定会員)のCertificate、CIIA(国際公認アナリスト)のCertificate、CFP(ファイナンシャルプランナー)のCertificateなどを提出しました。
■アプリ提出後
特になし。
■その他役立つ情報
アジアのMBAでは、出願要項にTOEFLのMinimum Requirementが100点と指定されていても、実際には100点未満で合格している事例が散見されます。学校側も、日本人の英語力が低いのは織り込み済み。それを補う何かを持っていれば、合格を勝ち取ることは不可能ではありません。もちろん、まずは英語力を高めて最低スコアを突破するのが大切ですが、未達だった場合でも、諦めずに挑戦してみてください。自分が、学校やクラスメートに提供できる価値は何か、貢献できる価値は何か。自分自身の強みをアピールすれば、道が開けるかもしれません。
また、各校の日本人在校生が運営しているサイトは、受験プロセスや、学校生活などの様子を知る上でとても有用です。疑問点などを在校生に問い合わせることもできますし、キャンパスビジットなどの相談にも応じてくれるでしょう。以下は、主なアジアのMBA(INSEADはフランス・シンガポールのダブルキャンパス)の日本人サイトです。
NUS MBA 非公式日本人サイト: http://nusmbajapan.wordpress.com/
NTU MBA 非公式日本人サイト: http://nanyang-mba.jimdo.com/
HKUST 非公式日本人サイト: http://ja-mba-hkust.wikispaces.com/
HKU 非公式日本人サイト: http://hkumba.jimdo.com/
INSEAD 非公式日本人サイト: http://insideinseadjp.blogspot.sg/
■受験を振り返って
どんな試験にも言えることですが、「コツ」をつかんでスコアが上がる部分と、地道な努力が求められる部分の2つがあります。予備校などを活用すれば、「コツ」の部分を効率的に学ぶことができますが、地道な努力がなければ結果はついてきません。一方で、全て独学で学ぼうとすると、必要以上に多くの時間を費やしてしまう可能性があります。どこに時間やお金をかけ、情熱を注ぐべきか。答えは一人ひとり異なります。「彼を知り己を知れば百戦して殆うからず」。試験の特徴を知り、自分自身の強み・弱みを知った上で、自分なりの戦略を立ててみてください。
そして、何よりも大切なのは、「Never Give Up!」の精神。諦めずに努力を重ねれば、必ずどこかで道は開けます。スコアが思い通りに伸びない。勉強が計画通りに進まない。仕事や家庭生活との両立が難しい。多くの人が、合格までに様々な困難に直面します。そんなときこそ、「なぜ今MBAなのか?」、「将来の目標は何なのか?」、自分自身に問いかけて、気持ちを奮い立たせてください。みなさんの挑戦を心から応援しています。
■ 基本情報
【ハンドルネーム】 KJ
【進学先】INSEAD (15D)
【年齢・性別】30・男
【職歴】銀行7年
【私費/派遣】私費
【最終学歴】慶應義塾大学法学部
【GPA】2.99
【TOEFL】107 (R29 L28 S24 W26)
【GMAT】700 (Q50 V33)
【海外経験】中国(香港)2年
■ 全体感
感想としては、なかなか思い通りにいかないものだな、ということ。予想していた3倍くらい大変だった気がします。前に進めているかどうか分からない時の、モヤモヤ感は並大抵ではありませんでした。最後は運が味方したと思っています。
■ Why MBA?
法人営業(国内)3年⇒拠点管理・バックオフィス(香港)2年⇒アドバイザリー(国内)2年
というローテーションの中で社内外の経営者に会っているうちに「経営側に行きたい」「もっと海外で仕事したい」という願望をおさえきれず、銀行を飛び出し私費留学することにしました。
将来は、事業を通じて、国内外の面白いコンテンツ(特に文字媒体)を もっと簡単に相互に利用できるような仕組を作りたいと考えています。米英以外のメディアからの日本への情報の入りがあまりに少ないという問題意識より。
■ スケジュール・費用
2011年7月 香港にて、初TOEFL87(以下T)
2012年4月 T100 帰国、業務が忙しく、一時勉強を中断
2012年12-1月 E4TG
2013年2-3月 Affiance
2013年4-6月 Y.E.S.
2013年7月 エッセイカウンセリングスタート
2013年8月 初GMAT650(以下G) 12月ラストまでに毎月、計5回受験
2013年9-12月 TOEFL, GMAT, Essayの三正面作戦 1st出願できず
2014年12月 T106、G700
2014年1月 2nd出願 T107追加提出 面接練習スタート
2014年2‐3月 インタビュー等 INSEAD出願
費用:250万円位
■ 予備校選び
E4TG Speakingの勉強の仕方が分かり、S23を取れるように。
Affiance 土日しか通えない状況を勘案し、申込。ピアプレッシャーが良い感じでした。代表T氏、受験仲間との出会いは最高の財産と思います。
Y.E.S. これまで学んできた文法に穴があることを自覚。2ヶ月通ってSCが改善。
Andy氏 TOEFL勉強会(8h・一回完結)。118点を取得したAndy氏が個人で開いているもの。同氏のストイックな姿勢に、ちょっとした感動を覚えました。
■ レジュメ・Essay
7月から過去の人生経験の「棚卸」を開始。英国在住の個人のカウンセラーの方にお願いしました。過去の経験をひたすらExcelに打ち込むところからスタート(膨大な量となりました)。そこから、自分の本当に好きなことを見つけ出すというプロセスでした。
■ TOEFL
一時期アポイントを入れまくっていましたが、途中から対策が不十分なまま受け続けることをやめました。Lは米国式の発音パターンを覚え、公式問題集(読み上げてる人が多分本番と同じ)のCDを何度も聴いてから点数が28-30に収まるようになりました。Wは対策(回答例の暗記)をすれば伸びる感触はあったものの、時間を割けず26止まりになった点が残念でした。
■ GMAT
試験前に休暇を取ってひたすら問題を解くことができた5回目にベストスコア獲得。MathにせよVerbalにせよ、頭の中が英語に切り替わっていると、文字を見たときのレスポンスがかなり改善するような気がします。
■ インタビュー
上述の英国在住のカウンセラーに鍛えてもらいました。Skypeベースは初め抵抗感がありましたが、移動時間が省ける、夜中も話せるなど、私としては良いことずくめでした。
■ 推薦状
上司にお願いできなかったので、初任店の先輩と、香港オフィスの同僚に提出してもらいました。ここは情報のコントロール等、お堅い日系企業に勤める私費生ならではの余計な1ステップがあったように思います。ただ、振り返って見れば、受験前に心配していたほど深刻な問題ではありませんでした。同じ理由で困っている方がいらっしゃったら、ぜひご相談ください。
■ 志望校選定
当初は米国東海岸の「アントレに強い」「理論と実践を重んじる」「マーケティングに強い」学校群を第一目標に掲げていました。しかし後に、欧州の学校の国際性の豊かさを知ってから、そちらに相当魅力を感じるようになりました。前者の学校で学ぶハードスキルを活かして経営者になることは確かに短期的な目標でしたが、後者は超長期的な、人生全体で見た場合に目指したい方向や理念と合致していたためです。休暇が取れず、出願前のビジットはできませんでした。
■ その他提出書類
Essay作成以外に、証明書類を準備したり、ファイルを指定のフォーマットに変換したり、オンラインのアプリケーション上で時々現れる(上限100word位の)空欄を埋めたりするのに予想外に時間がかかります。私の場合、締切りに対して若干は余裕を持って用意したつもりでしたが、いつも結局ぎりぎりになってしまいました。
■ アプリ提出後
アプリ提出でやっと五合目、ぐらいに思っておいたほうが、精神衛生上良いのかもしれません。出願スコアが圧倒的なら別ですが…。
なお、地味なところですが、受かった場合のデポジットの振込期限などを予め確認しておいたほうがよいと思います。なるべく払わない出願パターンを見つけられるかもしれませんし、払う場合も心の準備ができると思うためです。
■ その他役立つ情報
根拠はありませんが、特に米国の学校はGPAも気にしたほうが良いように思います。もちろん、それで出願先を変えるという話ではなくて、どのようにリカバーするかを考えるという観点からです。日本の大学の特殊な事情を汲んでくれるだろうという発想は、私は持てませんでした。
もう一点、もし出願までかなり時間的余裕があるのであれば、キャリアに多様性を持たせる意味で、海外で何か本業外の活動をすると良いのではないかと思います。私は合格後にたまたま、国際ボランティアなるものに参加したのですが、これを受験前に経験していたら、色々語れることもあったろう、と思いました。
■ 受験を振り返って
2013年1月から本格的に取り組み、2014年春には終わるだろうと甘く見ていた受験プロセスが全て完了したのは2014年8月中旬でした。最終進学先のアラムナイ面接を無事終えて、ある程度の手ごたえがあった中WL通知が来たときは、コケそうになりました。それでも懲りずに、起業関連の色々な活動、英語Speakingクラスへの参加、第三外国語の習得、追加Letter提出、Singapore Campus訪問、GMAT再受験準備(結果的に受けずに済みました)等に取り組んだのが功を奏したのか分かりませんが、最終的にWL繰上げ通知をもらいました。思い通りいかなかった部分も含めて、「不確実性に耐えながら、とにかく手を抜かずやりぬくこと」を学んだ受験プロセスは本当に貴重な経験でした。